分かりやすい!「株でもうけている人」が徹底的におさえている4つのポイント。リーマンショックで「損をした人」との比較を添えて【専門家が解説】

分かりやすい!「株でもうけている人」が徹底的におさえている4つのポイント。リーマンショックで「損をした人」との比較を添えて【専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

人生100年時代を迎え、日本においては「貯蓄から投資へ」シフトさせることを政府は推奨しています。投資から得られる所得、すなわち「資産所得(財産所得)」を増加させる「資産所得倍増計画」が掲げられています。そんななか、若年層や働く世代を中心に米国株投資が注目されています。本記事では、米国株投資をこれから始めようと考えている方にも分かりやすいよう、米国株を例に株投資の基本について、専門家であり東京大学経済学部で教鞭も執っている山内英貴氏が解説します。

投資(長期資産運用)における4つ原則

投資、特に長期資産運用を考えるにあたって、私が重要だと思うことは以下の4点です。

 

  1. 株式中心であること
  2. 税金・コストの低減を意識すること
  3. 「損切り」をしない
  4.  分散を効かせること

 

今更当たり前だと思われるかもしれませんが、上記の4点は非常に重要です。

【投資の原則1】株式中心であること

 

出所:Stocks for the Long Run, Jeremy J. Siegel, p.6
出所:Stocks for the Long Run, Jeremy J. Siegel, p.6

 

上記は米ドル資産を保有する米国居住者が過去約200年の期間で株式、長期債、短期債、金、預金(ドル)に投資した際の実質トータルリターンです。単位はドルで統一され、インフレ率を調整したものです。

 

過去200年に渡って社会環境や経済環境の変化のなか、株式投資は他の資産に対し、短期~中期でのブレ率は大きいものの、長期目線では安定したリスクリターンを実現しています。債券は直近では安定したリターンを実現しているものの、長い歴史のなかではリターンが得られない期間も存在しています。

 

米国株はこのように他資産に対しても歴史的にも安定して高いパフォーマンスを残しており、ポートフォリオを考える上で中心的な役割が期待されます。もちろん、これは前述の通り、米国居住者が投資をした例であり、日本円資産を保有する日本居住者が投資を行う際には為替リスクも考慮しなければなりません。(為替リスクに関しては次回の内容で触れたいと思います。)

【投資の原則2】税金・コストの低減を意識すること

2の税金・コストに関してはこちらも言わずもがなという方も多いとは思いますが、同じような運用方法でもコストが異なることで長期的にパフォーマンスへの影響は大きくなってきます。

 

下の図は同じ30年間の資産運用において、運用利回り年率4%で運用した場合と1%の信託報酬を払い、運用利回り年率3%で運用した場合の比較です。ここでは1,000万円を運用するケースで比較していますが1%の差が30年間の期間で大きな差になっていることがお分かりいただけるはずです。

 

コストに関しては一概に安ければよいというという方もいらっしゃるかと思いますが、運用内容・成果(リスクリターン)に対してコストが見合うかという点が重要です。

 

米国株はこのように他資産に対しても歴史的にも安定して高いパフォーマンスを残しており、ポートフォリオを考える上で中心的な役割が期待されます。もちろん、これは前述の通り、米国居住者が投資をした例であり、日本円資産を保有する日本居住者が投資を行う際には為替リスクも考慮しなければなりません。

 

※株式会社GCIアセット・マネジメントが作成。
※株式会社GCIアセット・マネジメントが作成。
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