首のこりを放置→「あれっ、文字が書けない」…“頸椎椎間板ヘルニア”の恐怖【専門医が解説】

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首のこりを放置→「あれっ、文字が書けない」…“頸椎椎間板ヘルニア”の恐怖【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

30代から50代までの男女に多く発症する「頸椎椎間板ヘルニア」。放置すると徐々に悪化し、やがて手術しても神経症状の回復が困難になるほど重症化するケースもあると、横浜町田関節脊椎病院の越宗幸一郎院長はいいます。今回は、頸椎椎間板ヘルニアの症状や予防法、また1分間でできる「セルフチェック」についてみていきましょう。

頸椎カラー、超音波…治療は「保存療法」が一般的

頸椎椎間板ヘルニアの症状がまだ軽症であれば、自然に治癒することもあります。初期のうちは、次のような処置で「保存療法」を行うのが一般的です。

 

・「頸椎カラー」の使用

・ストレッチ、マッサージ

・消炎鎮痛剤(湿布薬)の使用

・神経ブロック注射

・牽引

・電気治療

・超音波治療

 

ただし場合によっては、これらの治療を行うことで症状が悪化する場合もあります。たとえば、「頸椎カラー」は首の骨を安定させるのに有用ですが、その反面、これを長期間使用していると首周りの筋肉が萎縮し、筋力の低下が起こり、かえって頸部の痛みが続いてしまうこともあります。

 

自己判断で行わず、必ず専門医の診察を受けることが大切です。

 

重症の場合は手術を行うことも

保存療法を行っても効果がみられない場合、あるいは、しびれや麻痺などの神経症状がひどく、日常生活に支障が及んでいる場合には、手術を検討することもあります。

 

手術では、首の前側(頸椎の前方)から椎間板を摘出して、骨を移植して固定し神経の圧迫を取り除く「頸椎前方固定術」や、首の後ろ側(頸椎の後方)から侵入して神経を囲んでいる椎弓(ついきゅう)を削り、人工骨などを利用して脊柱管を広げ、脊髄の圧迫を除去する「頸椎椎弓形成術」などがあります。

 

また、近年では人工椎間板や内視鏡を使った手術も行われており、従来の術式に比べて身体に対する負担が少なく、低侵襲の治療を受けられるようになりました。

 

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