6つの「年収の壁」…超えるとどうなる?
これらの「年収の壁」、少しでも超えるとどうなるのでしょうか。整理してみましょう。
●「100万円の壁」を超えると、住民税が発生します。
●「103万円の壁」を超えると、所得税が発生します。
●「106万円の壁」を超えると、一定条件で社会保険料が発生し、社会保険に加入する場合、125万円前後で世帯収入はプラスになります。
●「130万円の壁」を超えると、所得税+社会保険料により、150万円以上を目指さないと、収入減となります。
●「150万円の壁」を超えると、夫(妻)は配偶者控除を受けられなくなり、収入170万円以上で世帯収入はプラスになります。
●「201万円の壁」を超えると、夫は配偶者特別控除を受けられなくなります。
たとえば「130万円の壁」を超えると、年収170万円以上を目指さないと世帯年収は減ってしまい、「家計の足しになればとパートをしていたのに……」という事態に。
もちろんこれは簡易的なもので、厳密には微妙に異なる部分もあります。問題は賃上げとなっても、この年収の壁を意識しなければならず、労働時間を大幅に増やすか、労働時間を減らすという対応が求められる点にあります。
この年収の壁の議論。最低賃金の引き上げのたびに話題になっては、特に対策が講じられることはありませんでした。大幅な物価高で生活が厳しくなるなか、賃上げを心から喜ぶためにも、早急な議論が求められています。