「不必要な職業差別をしてはいけない」とは言われるが
ある本には、同じような靴下を間違えて履いてしまう子、お絵かきの時に顔を緑色に描いてしまった子の親御さんの話が書かれていました。
ちなみに現在は肌色という言葉を使わないそうです。確かに肌の色は千差万別。知らない間に私も差別的な言葉を使っていました。知識はアップデートしなければ。
こんな話をしていると、アリコさんが突如思い出したように話し始めました。
「子どもの頃の写生の時間に、紫で顔を塗る子がいてみんなで驚いたん。もしや彼は天才芸術家やったんか、それとも色覚に他の人とは違うものがあったんかわからへん。せやけどみんなからの指摘で彼が一番驚いたんかも」
文部科学省は「不必要な職業差別をしてはいけない」と発信していますが、それでも就けない職業というのは相変わらずあります。警察官、自衛官、消防士、パイロット、鉄道運転士、航海士が代表的なものです。
確かに色を読み取らなければならない仕事はあるので、これは差別ではないのでしょう。色の感じ方は人それぞれ。治らないものならば、様々な工夫で一つひとつ乗り越える方法を探していきましょう。
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伊藤 順子
NPO法人 UDほっとねっと 理事長