個人投資家が大きな損失を出さないようにするコツ
さて、市場で圧倒的な支配力を持つ会社といえば、国内ではサイバーエージェント(4751/[図表4])やリクルートホールディングス(6098)などの名前が挙げられるでしょうか。
両社とも現状の株価は低迷していますが、いずれは戻りがあると期待しています。
同様に、医療系プラットフォーマーのエムスリー(2413)も楽しみな銘柄です。
現在のバリュエーションは少々高すぎるような気がしますが、いずれ私が思う適正な株価になると思いますので、気長に待ちます。
今日の円安・株安状況で、一喜一憂する必要はない
ここまで述べてきたように、投資は焦らず、気長にやることが基本だと思います。長い時間待てることは、個人投資家の強みです。
機関投資家やファンドマネジャーは短期で結果を出さなければならないので、ギリギリのところで勝負をかけます。その結果、大きな損失を出すことがあります。
それに対して、私のような個人投資家は、相場が悪いときには好きなだけ休めば良いと思うのです。
ファンドマネジャーが運用するアクティブ・ファンドより、市場に連動したパッシブ・ファンドのほうが長期的に見てパフォーマンスが良いというのは、有名な話ですしね。
そう考えると、今日の円安・株安状況で、一喜一憂する必要もないということになります。
為替・株価だけでなく、もう少し広い視野からそれぞれの会社の「業界での競争力」を見て、その支配力が変わっていなければ、円高だろうが円安だろうが関係ないと考えます。
わかりやすい例でいえば、コカ・コーラ(KO)は配当が3%くらいですが、株価の値上がりを勘案すると年間8%くらいになるといわれています([図表5])。
市場における圧倒的な支配力を持った商品を扱っていると、好不況に関係なく、インカム、キャピタル、どちらでも儲けられる可能性があるということです。
今後、コカ・コーラのような企業が新たに誕生するかもしれません。そういった第2、第3のコカ・コーラのような会社が現れたら、私は全力買いをするつもりです。
そして、それによって得た資金全額を、仲間との活動に使おうと考えています。
嶋村 吉洋
投資家
映画プロデューサー
ワクセル主催