507モノ・サービス「値上げ率」上位10
1位「柔軟仕上剤(1,000mL)」269.42%
2位「茶飲料(1,000mL)」196.43%
3位「キッチンペーパー(1パック・4ロール)」191.80%
4位「学習用机(1台)」142.29%
5位「魚介漬物(100g)」140.76%
6位「食用油(1本・1,000g)」138.84%
7位「都市ガス代(1ヵ月・1465.12MJ)」137.79%
8位「運動靴(1足)」132.34%
9位「冷凍調理コロッケ(100g)」132.11%
10位「さけ(100g)」131.13%
出所:総務省統計局『小売物価統計調査』
※数値は2022年1月と2023年1月の価格比較
日本はデフレとインフレが同時に起きている「極めて珍しい状況」
使用頻度でいえば、6位「食用油」138.84%、7位「都市ガス代」137.79%は、生活に大きく影響するもの。「あまり揚げ物をつくらなくなった」「ガス代が高く、調理の頻度が減少。お弁当を買ってくることが多くなった」という声をよく耳にします。
値上がりしたモノ・サービスをみていくと、4位「学習用机」のように、購入頻度が極端に低いものもあありますし、178のモノ・サービスは価格維持、または下落となっています。たとえば「バター」は、前年同月比99.32%、「アイスクリーム」は99.23%、「ボディソープ」は98.92%、「コーヒー飲料」は95.49%……。「あらゆるものが値上げしている」とはいえないのが、今回の物価上昇の特徴です。
通常、モノやサービスは「インフレ」に進めば、ほとんどのものがその方向へと進みますし、それが「デフレ」であっても同じ。しかし今回はインフレとデフレが同時に起きているという「極めて珍しい状況」だというのが専門家の見立て。通常のインフレであれば、私たちの給与も上昇へと進むと期待できますが、そうとはいえず、給与減となる可能性も大いにあります。実際、大企業の多くが賃上げを表明していますが、中小企業の7割以上が「給与はあげられない」とアンケート調査で回答しています。
給与が上がらないとなると、一層、生活は苦しくなるばかりか、景気低迷、さらなる不景気へと進む危険性も。そうならないためにも、すべての企業に賃上げをお願いしたいところです。