総務省『令和4年地方公務員給与実態調査結果等』が発表され、最新の地方公務員の給与事情が明らかになりました。今回は教師の給与についてみていきます。
最新・都道府県「教員の平均給与」ランキング…1位でも「手取り33万円」という、キツすぎる学校現場 (※写真はイメージです/PIXTA)

最新「教員の平均給与」…小・中学校で41万円、高校で43万円

総務省『令和4年地方公務員給与実態調査』によると、小・中学校の教員(小・中学校教育職)の平均給与は40万8,337円で前年より1,090円の減額、高等学校の教員(高等学校教育職)は43万2,201円で前年より1,948円の減額となりました。内訳をみていくと、諸手当を含まない給料は、小・中学校で35万0,722円で前年より1,377円の減額、高等学校は36万9,752円で前年より1,860円の減額。諸手当は小・中学校では前年より増額となりました。

 

公立校の教員の給与は、一般の公務員と同様、民間準拠。コロナ禍からの影響から給与減となった民間企業の実態をなぞるカタチで、教員の給与も減額となりました。昨年、2022年は、コロナ禍からの回復で給与額は上昇したといわれているので、教員の給与も増額が期待されます。

 

続いて都道府県別にみていくと、トップは「東京都」で43万9,290円。手取りにすると、33万円程度です。続く「鹿児島県」は42万7,958円。「岩手県」「福島県」「北海道」と続きます。一方で最も教員の平均給与が低いのは「石川県」で39万0,730円。「富山県」「奈良県」「佐賀県」「岐阜県」と続きます(関連記事:『都道府県「教員の平均給与」ランキング<2022年>』)。

 

【都道府県『教員の平均給与』上位5、下位5】

1位「東京都」439,290円

2位「鹿児島県」435,566円

3位「岩手県」427,958円

4位「福島県」427,880円

5位「北海道」425,572円

----------------------------------

43位「岐阜県」401,012円

44位「佐賀県」398,285円

45位「奈良県」396,900円

46位「富山県」393,764円

47位「石川県」390,730円

 

出所:総務省『令和4年地方公務員給与実態調査』

※教育公務員(国・公立学校の学長・校長・園長・教員、また部局長、教育委員会の教育長および専門的教育職員)の数値

 

トップと47位で月4万8,000円ほど、1年では60万円ほどの差になります。地域により物価も異なり、一概に比べることはできませんが、同じ教員であっても地域によって給与差があります。

 

また諸手当を除く給料で比べると、順位はまったく違うものに。トップは給与で9位の「秋田県」で38万5,555円。「福島県」(給与4位)、「岩手県」(給与3位)、「青森県」(給与15位)、「鹿児島県」(給与2位)と続きます。一方、最下位は給与でトップの「東京都」で34万1,186円。諸手当が9万8,104円とダントツで、給料+諸手当の給与で47都道府県中、トップとなりました。