低年収の高齢者ほど「お金」と「健康」の不安に直面
——家計が苦しく、多少心配です。24.5%。
——家計が苦しく、非常に心配です。7.4%。
感じ方に違いはあれど、生活苦の高齢者は31.9%。内閣府が4,000人の高齢者に行った『令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査』結果です。日本の高齢者は3,640万人ほどですから、1,000万人以上の高齢者が「生活が苦しい……」という状況下にいます。
◆未既婚
・結婚したことがない…6.0%
・現在、配偶者(パートナー)がいる…70.1%
◆子どもの有無
・同居する子どもがいる…14.0%
・別居する子どもがいる…47.2%
・子どもはいない…11.3%
◆家族のカタチ
・ひとり暮らし…15.1%
・夫婦2人暮らし…65.3%
◆住まいのカタチ
・持ち家(一戸建て)…74.5%
・持ち家(共同住宅)…12.6%
・賃貸…10.7%
◆就業状況
・就業中…37.0%
・無職…61.3%
出所:『令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査』より抽出
気になる1ヵ月の収入は、「20万~25万円未満」が最多で17.5%。「15万~20万円未満」が16.9%、「10万~15万円未満」が13.8%、「25万~30万円未満」が13.5%。「30万円以上」という高齢者世帯は24.2%と、4世帯に1世帯という水準。一方、「10万円未満」が9.7%と、さらに「5万円未満」は2.1%。単純計算、この日本に「月5万円の収入で生きている高齢者」が75万人以上いることになります。
さらに健康状態をみていくと「普通」が最も多く40.3%。「良い(「良い」と「まあ良い」の合計)」は33.1%。7割の高齢者に「健康不安はない」という状況ですが、逆をいえば、「3割の高齢者は何らかの健康不安を抱えている」といえます。
また収入別に結婚状態をみると、収入が「20万円以上」で「健康に不安がある」という割合は、20%未満。一方、「5万~10万円未満」では37.7%、「5万円未満」で34.6%が健康不安を抱えています。