出生率が低下するなか、「子どものいない夫婦」も増加傾向。その割合は全体の7~8%だといわれています。悠々自適で経済的にも余裕がある……ということから、妬みの対象になりやすい彼らではありますが、子どもがいないことで、老後、直面するかもしれない問題も。みていきましょう。
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子のない夫婦に「相続問題」はつきもの
さらにどちらか一方が亡くなり、相続が発生した時に厄介なことが起きる場合も珍しくありません。死亡した人の配偶者は常に相続人となり、それ以外に遺産相続される第1位順位は子ども。その子どもがいなければ、第2順位である両親、さらにいなければ第3順位の兄弟姉妹や甥・姪が相続人となります。
お金のこととなると、仲の良い家族でもトラブルになるもの。また日ごろから親交があればまだいいのですが、甥や姪となると疎遠の場合も多く、そんな人とお金が関わる込み入った話をするわけですから大変です。子がいない夫婦の相続には、トラブルはつきものです。
このような問題に直面しないよう、介護あれば外部に頼ることを含め検討しておいたり、相続であれば遺言書を用意しておいたりと、普段から万が一のことをふたりで話し合っておくことが大切です。ほかにも子どもがいないことで困難に直面するシーンはありますが、成年後見人や死後委任契約サービス、身内保証サービスなど、活用できるサービス、制度はいろいろ。専門家に相談するのも、ひとつの選択肢です。