人生の三大出費といえば、マイホーム、保険、そして子どもの教育費。特に教育費に関しては大学でピークを迎え、結構な負担になるもの。かわいい我が子のためなら……そう思って、必死で学費を払っている人も多いのでは。子どもたちは、そんな親の思いに応えてくれているのでしょうか。みていきましょう。
手取り月30万円…40代の会社員「高い学費を出してるのに」大学生の我が子の学習時間に驚愕 (※写真はイメージです/PIXTA)

いまどきの大学生、どれほど勉強してる?

家計が苦しくても、かわいい我が子。そこは日々の昼食代を削ってでも、大学に通わせたいと考えるのが親心というもの。

 

「大学でたくさん学んでくれれば……」

 

そんな思いに対して、実際はどうなのでしょうか。文部科学省がいまどきの学生の実態をまとめた『令和3年度全国学生調査*』をみてみましょう。

 

*調査期間:2022年1月31日~2月28日、調査対象:582大学に在籍する学部2年生(約47万人)4年生等(約48万人)、並びに参加意向のあった短期大学157校に在籍する2年生以上(約2.5万人)。有効回答率11.8%。

 

調査で「今年度後期の授業期間中の平均的な1週間(7日間)の生活時間はそれぞれどれくらいですか」の問いに対し、「授業出席」は16時間以上が49%に対し5時間以下が14%、「授業以外の学習」は16時間以上が22%に対し5時間以下が65%。

 

【大学生の学習時間】

■授業への出席(実験・実習、オンライン授業を含む)

0時間:1%

1~5時間:13%

6~10時間:21%

11~15時間:16%

16~20時間:15%

21~30時間:15%

31時間以上:19%

 

■予習・復習・課題など授業に関する学習(卒業論文等は除く)

0時間:6%

1~5時間:59%

6~10時間:18%

11~15時間:7%

16~20時間:4%

21~30時間:2%

31時間以上:4%

 

出所:文部科学省『令和3年度全国学生調査』より

 

親の思いに対して「意外と勉強していないんだ……」と肩を落とした人も多いのではないでしょうか。また授業への出席時間に対して授業に関する学習時間が短いのは、学期末の試験結果だけで単位認定が行われるケースが多いことが背景にあり、大学教育そのものの問題点も、調査結果から浮き彫りになっています。

 

もちろん大学生活は大学での勉強ではなく、それ以外でも多くの学びがあるもの。大学の勉強に時間をあまり割いていないからといって、不真面目というわけではありません。ただ何百万円もの学費を払っている身としては、その分勉強をしてほしいと思うのは当然のこと。「我が子は違う」と思いたいものです。