人生の三大出費といえば、マイホーム、保険、そして子どもの教育費。特に教育費に関しては大学でピークを迎え、結構な負担になるもの。かわいい我が子のためなら……そう思って、必死で学費を払っている人も多いのでは。子どもたちは、そんな親の思いに応えてくれているのでしょうか。みていきましょう。
手取り月30万円…40代の会社員「高い学費を出してるのに」大学生の我が子の学習時間に驚愕 (※写真はイメージです/PIXTA)

大学生の学費…国立なら4年で250万円、私立文系なら410万円

「給与も高騰してくれよ……」

 

連日連夜、報道される物価高騰のニュースに、ため息が止まらない人は多いでしょう。賃金アップといったニュースもちらほらと耳にするも、それを上回るペースで値上は続き、人々の生活は苦しくなるいっぽうです。

 

そんな状況で、ひと際ため息が大きくなっているのは、大学受験を控える子の親かもしれません。国立大学の場合は、入学料は28万2,000円、年間授業料は53万5,800円。これが標準額で、初年度は81万7,800円、4年で242万5,200円となります。ただし授業料などは2割増しの範囲で自由に決めていいことになっているので、プラス42万円ほど増額される場合もあります。

 

私立大学の場合は、初年度、文科系学部で入学料は22万5,651円、授業料が81万5,069円、施設設備費が14万8,272円。一方、理科系学部は入学料は25万1,029円、授業料が113万6,074円、施設設備費が17万9,159円。文系であれば初年度に118万8,991円、4年で407万9,014円。一方、理系なら初年度に156万6,262円、4年で551万1,961円かかる計算です(文部科学省『令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金』より)。

 

さらに一人暮らしの場合、生活費は国立大学で114万2,800円、私立大学で109万1,600円(独立行政法人日本学生支援機構『令和2年度学生生活調査』より)。また自宅外通学者への仕送り額は平均95.8万円。月々8万円弱をかわいいわが子に苦心しているわけです(日本政策金融公庫『教育費負担の実態調査結果』より)。

 

現在、第1子が大学入学を迎えるのは、平均して40代後半から50代前半あたりでしょうか。厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、40代後半の会社員の平均月収(所定内給与)は、正社員で39万0,500円。手取りにすると30万円ほどです。賞与なども含めた推定年収は642万円ほどになります。

 

月30万円ほどの手取りから8万円を払い、授業料を払い、残ったお金で自宅で暮らす家族の生活費に住宅ローンの支払いに……結構、厳しい生活が想像されます。