「給与が上がらない」というボヤキがとまらない日本において、自力で給与を上げる手段として「出世」があります。しかし世の中には「出世に興味がない」という人も。「出世する人」と「出生しない(できない)人」はどれほど給与が違うのでしょうか。みていきましょう。
同期・部長は月60万円だが…「出世なんて興味ない」50代・負け組サラリーマンがうそぶく、残念すぎる給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

仕事を評価され部長となった会社員…年収は大台までわずか

では、管理職の給与についてみていきましょう。

 

まず係長職。平均年齢は45.1歳で、平均勤続年数18.1年。40代も中ごろくらいに達したときに、まずは係長へと昇任、というのが一般的です。その平均月収は42万0,200円。手取りにすると31万円ほど。年収は推定642万0,600円です。

 

次に課長職。平均年齢は48.7歳で、勤続年数20.8歳。50代がみえてきたころ、課長に昇任するのが一般的です。平均月収は48万4,600円。手取りにすると35万円ほど。年収は推定777万6,800円です。

 

そして部長職(平均年齢52.8歳、勤続22.8歳)。50代になり、部長まで上りつめるというのが一般的。平均月収は58万5,800円、手取りにすると40万円ほど。年収は推定915万2,700円と、1,000万円の大台に王手がかかります。

 

同期入社から30年。50歳前半の会社員。出世することには興味がないといって、いまだに管理職ではない会社員と、部長にまでのぼりつめた会社員。出世街道が外れた50代会社員の給与は月34万0,800 円で、年収は推定560万3,000 円。一方、部長まで上りつめた会社員の給与は月60万7,700円。年収は推定969万0,300円*(男性部長職・50代前半の平均値)。両者の間には、月26万円、年間400万円ほどの差が生じます。

 

50代、会社員人生でもピークに達するタイミングで、同期との間にできたこれほどの給与差を前に「出世には興味ないんだよね」と余裕でいられるでしょうか。そもそも50代で役職もない立場であれば、本来は肩身の狭さを感じるもの。それでもなお「出世には興味なし」といえる痛さ。本当の「負け組」といえるひとかもしれません。