新築物件よりも購入価格が安いことから、高い利回りを出しやすいとして中古不動産投資が注目を集めています。では、実際に中古マンションで投資を始めた場合、どの程度の利回りを見込めるのでしょうか。本記事では、中古不動産投資の利回りやメリット・デメリット、ありがちな失敗例とその回避策などについて解説していきます。
新築よりも高利回りになりやすい…中古マンションを2,000万円で購入、家賃8万円で貸した場合の「驚異の利回り」

中古物件購入時のポイント

最後に、中古物件購入時のポイントを解説します。

 

立地条件のいい物件を選ぶ

不動産は動かない資産なので、立地条件が価値を左右します。特にマンションは立地条件で物件選びをする人が多く、最寄り駅から近いこと、その最寄り駅が急行などの停車駅であること、都心へのアクセスが良好であることなどが重視されます。

 

すでに述べたように、中古マンションのなかには好立地の物件も少なくありません。室内が古く見えたり設備が古くなったりしている点はリノベーションで解決できるので、中古マンションを比較検討する際には立地条件を第一に検討するようにしましょう。

 

単身者向けの物件を選ぶ

近年の人口動態を見ると、非婚化や晩婚化の進行によって単身世帯が増加しています。特に東京などの大都市圏ではその傾向が顕著で、令和2年の国勢調査では東京都の単身者世帯が50.26%となり過半数であることが分かりました。前回調査では47.39%なので、東京都では確実に単身者世帯が増えていることが分かります。

 

ちなみに全国平均では38.08%なので、東京以外の大都市圏でも同様の傾向が進んでいると考えられます。マーケットの傾向に合わせて商品を提供するのはビジネスの基本なので、これからの中古マンション投資では単身者世帯が主要なターゲットになることを意識しましょう。

 

専門家にホームインスペクションを依頼する

中古物件の構造や設備の欠陥は、ホームインスペクションの専門家に物件の状態検査を依頼することで、劣化箇所や欠陥の有無を専門的な視点で精査してもらえます。

 

修繕が必要な箇所についての報告だけでなく、どのように修繕すればよいかという具体的なアドバイスも受けることが可能です。

 

既存住宅売買瑕疵保険も検討する

既存住宅売買瑕疵保険とは、中古物件の検査と保証が一緒になっている保険制度です。既存住宅売買瑕疵保険に加入すると、たとえば購入した中古物件に不具合や問題が認められた場合、調査や補償でかかった費用が支払われます。

成功のポイントは「好立地」「ワンルーム」「リノベーション」

中古物件は価格が安く、自己資金の少ない初心者でも投資しやすい魅力があります。好立地の物件を見つけて他物件と差別化できるリノベーションが実現できれば、家賃の下落が限定的でありながら比較的安く物件を購入できることになり、高い利回りが実現します。ただし、物件の立地によっては「入居者がなかなか集まらない」「家賃を下げざるを得ない」などのリスクもあるため注意が必要です。

 

昨今の人口動態を踏まえると、都心からの交通アクセスに恵まれた中古ワンルームマンションをリノベーションして付加価値を高めるのが、最も成功しやすい中古マンション投資のビジネスモデルといえます。当記事でご紹介した内容を、ぜひご自身の不動産投資戦略にお役立てください。