賃貸マンションを経営する際の「管理会社選び」は非常に重要です。物件のスペックは悪くないのに入居が付かない、管理会社からの家賃の振り込みが遅い、管理物件の報告や連絡がない場合などは、賃貸管理会社の職務怠慢が疑われます。管理会社のためにマンション経営が不振となることを防ぐため、管理会社を選ぶ際のポイントを5つに絞って解説します。
「賃貸マンション経営」の命運がかかる…「管理会社」選びでチェックすべき6つのポイント (※写真はイメージです/PIXTA)

マンション大家の仕事内容

そもそも、マンションの大家さんになったらどういった仕事があるのかを4つの項目で解説します。

 

1.物件の選定から売却

購入する投資用マンション物件を選ぶのも、それを売却するのも、判断するのは大家さん自身です。不動産会社をパートナーとしている大家さんは多いと思いますが、不動産会社はあくまでも参謀のような存在です。提案された物件の購入、所有している物件の売却を決断するのは大家さん自身でなければなりません。

 

2.入居者対応

入居者からの要望を受け付けたり、入居者からの緊急連絡などに対応したりするのも所有者(大家)の役割です。日常生活に関わる要望だけでなく、突然設備が故障したり不具合が起きたりした場合にも初動対応をすることになります。

 

3.建物の維持・管理

所有している物件の維持管理やメンテナンスも、大家業に含まれます。一棟物件といってマンションやアパートを一棟丸ごと所有している大家さんの場合は、その建物の維持管理を自ら行います。建物は時間の経過とともに外部だけでなく内部も劣化していくので、必要に応じて部品や設備を新しいものに更新し、機能や性能を維持することで資産価値の維持にもつながります。

 

4.収支管理や税務申告

大家業には、経営者としての側面もあります。家賃などの収入とメンテナンス、修繕などに必要な支出を計算し、収支を把握します。その収支状況に応じて経営方針を決め、最適な経営環境をつくり出せるかどうかは、大家さんの力量に関わる部分でもあります。

 

また、不動産投資は事業なので、収支を把握したうえで年に一度の税務申告も必要です。税務申告では経費として計上できる費用をしっかり理解しておかないと不要な税金まで納めることになるため、不動産の大家さんは税務にも精通していることが望ましいでしょう。

大家の仕事はほとんど委託できる

前項では、マンションやアパートを購入した大家さんがやるべき仕事について紹介しましたが、「そんなにあるのか」と思った方も多いのではないでしょうか。なかには建物のメンテナンスや税務など専門知識を要する業務も含まれているので、「自分には無理だ」と思ってしまった方もいるかもしれません。

 

しかし、ご安心ください。不動産投資に関連する仕事のほとんどは外部の専門業者に委託することができます。大家さんのなかには専業ではなく「サラリーマン大家」と呼ばれるような副業投資家もいます。そういった副業投資家にとってご紹介した大家業は負担が大きすぎるので、そもそも副業で不動産投資をすること自体に無理があります。

 

そこで活用したいのが、賃貸物件の管理会社です。大家さんに成り代わって大家業のほとんどを代行してくれるので、とても便利で頼もしい存在です。特にこれから不動産投資を始めたいと考えている初心者の方にとっては、ノウハウを提供してもらうという意味でも管理会社は必須です。

 

それでは、不動産の管理会社をどう選ぶべきなのか、管理を委託する場合に必要な費用の目安などについて解説します。