不動産投資には8つのリスクがあります。本記事では、8つのリスクについての概要と、それぞれのリスクを回避する方法について解説します。
不動産投資の8つのリスクとは?それぞれの回避方法を解説

需要が落ちにくい物件とは?

物件のある地域の賃貸需要が突然下落し、空室となってしまうリスクもあります。大きな工場に勤める人や大学へ通う学生を見込んだ物件では、対象となる施設が撤退してしまえば需要が激減してしまいます。大学の都心回帰傾向は実際に進んでおり、郊外にあった大学のキャンパス需要を見込んでいたアパートやマンションなどのオーナーには逆風が吹いています。

 

これは賃貸需要が高く、しかも簡単には落ちにくいエリアの物件を選ぶことで、リスクを回避しやすくなります。例えば東京のように人口が多くしかも賃貸の需要が落ちにくい場所であれば、突然賃貸の需要が失われるようなリスクは少ないと考えられます。

 

今後も東京は人口の増加が続き、東京都の試算では2025年に人口減少に転じるとされていますが、それでもなお日本で最も人口が多く賃貸需要が旺盛である環境は変わりません。地方には非常に手頃な価格の物件もありますが、需要下落のリスクを十分に考慮したうえで購入を判断するようにしましょう。

 

さらに需要を落ちにくくするなら、同じ地域のなかでもできるだけ利便性の良い物件を選びましょう。都心のような賃貸需要が安定している地域では、競合物件が多いことも考えられるからです。

 

たとえば駅に近く通勤に便利だったり、普段の買い物ができる施設が近かったりすれば、物件の魅力として大きくアピールできます。あるいは入居者層にマッチしたリノベーションを施した物件なら、数ある物件の中でも目を引きやすくなります。

 

単に賃貸需要のある地域を選ぶだけでなく、物件の価値を高めることもリスク回避に有効となります。

 

売却のしやすさも重要な価値

また、賃貸の不動産投資では家賃収入だけで初期投資を回収するのは非常に時間がかかります。そのため時期を見極めて物件を売却し、その収益を含めて利益を出すことも考えておくようにしましょう。そこで大切になるのが、将来売却がしやすく価値が大きく落ちにくい物件を選ぶことです。

 

例えば前述したように賃貸需要が落ちにくい都心の物件や、リノベーションされ年数が経っても劣化や損傷が発生しにくい物件を選ぶと、売却時になかなか売れないというリスクを回避しやすくなります。

 

特に価格が手頃な築年数の進んだ中古物件は、売却までにさらに劣化が進み売りにくくなる可能性があります。その点リノベーションによって修繕され付加価値も加わっている物件なら、将来的に売却のしやすさが期待できます。なぜなら、築年数が進んだ物件であっても空室率が低く収益物件としての価値が高いと判断できれば高値で売れる可能性が高くなるからです。

 

投資物件は購入価格だけでなく売却時もある程度見通し、価値の落ちにくい物件を選ぶようにしましょう。

まとめ

不動産投資ではどのようなリスクがあるのか、またそのリスクを回避するためにどのような対策を行う必要があるのかをあらかじめ知っておくことが大切です。なかでも今回紹介した8つのリスクはいずれも物件選び、物件購入時に対策できるものがほとんどで、どれも全ての不動産投資家が経験し、リスク回避方法が確立されているものです。

 

特にどのような条件の物件を選ぶかは、リスク回避する上で重要なポイントです。物件の価格だけでなく状態や立地などをしっかりと見極め、堅実な不動産投資を実現しましょう。