日本企業の99%以上が中小企業
大学生だったころの就職活動を振り返ってみましょう。
「やっぱり、安定していて、福利厚生も充実している大企業かな」
「1人で担当する仕事の幅が広い、中小企業のほうがいいかな」
「でも大企業だと、大きな仕事ができるぞ」
「中小企業なら、若くても責任ある仕事ができそう」
「大企業なら給与も良いし……」
「お金なんて、二の次だよ」
同級生とそんな会話をしたことがある人、または耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。結局、「やっぱり高い給与」と大企業を志望する人、「お金よりもやりがい」と中小企業を志望する人と、大きく2通りに分かれるのが、よくあるパターンでした。
総務省『令和3年経済センサス-活動調査』によると、2021年、日本における企業等数(法人、会社企業、会社以外の法人の総数)は367万4,058社、5,149万0,797人が常用雇用者として働いています。そのうち、「会社企業」は177万7,291社、4,097万8,489人が働いています。
「会社企業」について細かくみていくと、従業員(常用雇用者)が5人未満が105万9,580社と、全体の6割弱を占めています。一方、300人以上は1万5,520社、さらに1,000人以上となると4,042社で0.2%です。一方、働いているのはそれぞれ2,129万0,700人(全体の52.0%)、1,544万2,286人(37.7%)となっています。
新卒時に採用があるかないかはさておき、日本において99%は中小企業であるものの、働いている人の総数では大企業と中小企業、そこまで大きくは変わらない、というのが現状。大企業にいくか、中小企業にいくか、進路は二分されるといっても差支えはないでしょう。
【企業常用雇用者規模別「企業数と雇用者数」】
0~4人:1,059,580社/1,421,563人
5~9人:275,094社/1,816,402人
10~19人:191,928社/2,607,426人
20~29人:79,145社/1,885,133人
30~49人:69,034社/2,618,923人
50~99人:51,933社/3,588,038人
100~299人:35,057社/5,750,304人
300~999人:11,478社/5,848,414人
1000~1999人:2,204社/2,998,150人
2000~4999人:1,289社/3,934,049人
5000人以上:549社/8,510,087人
出所:総務省『令和3年経済センサス-活動調査』