仕事はお金じゃない……そんなポリシーで、決して給与面で恵まれているとはいえない会社や職業を選択する人は多くいます。そのポリシーをずっと持ち続けることができればいいのですが、現実を知った時にそうはいえなくなることも。みていきましょう。
平均給与38万円だが…「中小企業・42歳・大卒会社員」が嫉妬する「大企業・同級生」驚愕の給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本企業の99%以上が中小企業

大学生だったころの就職活動を振り返ってみましょう。

 

「やっぱり、安定していて、福利厚生も充実している大企業かな」

「1人で担当する仕事の幅が広い、中小企業のほうがいいかな」

「でも大企業だと、大きな仕事ができるぞ」

「中小企業なら、若くても責任ある仕事ができそう」

「大企業なら給与も良いし……」

「お金なんて、二の次だよ」

 

同級生とそんな会話をしたことがある人、または耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。結局、「やっぱり高い給与」と大企業を志望する人、「お金よりもやりがい」と中小企業を志望する人と、大きく2通りに分かれるのが、よくあるパターンでした。

 

総務省『令和3年経済センサス-活動調査』によると、2021年、日本における企業等数(法人、会社企業、会社以外の法人の総数)は367万4,058社、5,149万0,797人が常用雇用者として働いています。そのうち、「会社企業」は177万7,291社、4,097万8,489人が働いています。

 

「会社企業」について細かくみていくと、従業員(常用雇用者)が5人未満が105万9,580社と、全体の6割弱を占めています。一方、300人以上は1万5,520社、さらに1,000人以上となると4,042社で0.2%です。一方、働いているのはそれぞれ2,129万0,700人(全体の52.0%)、1,544万2,286人(37.7%)となっています。

 

新卒時に採用があるかないかはさておき、日本において99%は中小企業であるものの、働いている人の総数では大企業と中小企業、そこまで大きくは変わらない、というのが現状。大企業にいくか、中小企業にいくか、進路は二分されるといっても差支えはないでしょう。

 

【企業常用雇用者規模別「企業数と雇用者数」】

0~4人:1,059,580社/1,421,563人

5~9人:275,094社/1,816,402人

10~19人:191,928社/2,607,426人

20~29人:79,145社/1,885,133人

30~49人:69,034社/2,618,923人

50~99人:51,933社/3,588,038人

100~299人:35,057社/5,750,304人

300~999人:11,478社/5,848,414人

1000~1999人:2,204社/2,998,150人

2000~4999人:1,289社/3,934,049人

5000人以上:549社/8,510,087人

 

出所:総務省『令和3年経済センサス-活動調査』