新型コロナウイルス流行が開始した2020年から2022年にかけて、インフルエンザの流行はほとんどありませんでした。 その一方で、季節が逆である南半球ではインフルエンザの流行の報告があり、本年はインフルエンザに関しても流行への対策が必要となってきています。インフルエンザは感染時の治療はもちろん、脳症・肺炎等の重症感染予防のためのワクチン、また日常生活における予防策も重要です。今回はインフルエンザの症状や治療法について解説いたします。
2022年シーズンは大流行!? 知っておきたい「インフルエンザ」の基本【小児科医が解説】

インフルエンザはどのように感染するの?

 

インフルエンザにはご存知の通り、A型、B型、C型に大別されます。また、A型にもおおきく2つのタイプに分かれます。大きな流行となるのはA型とB型です。このため、1シーズンで3回インフルエンザに流行する場合もあります。A型はヒト同様に動物にも感染し、形を変えながら毎年のように流行しています。

 

インフルエンザの感染は感染した人のくしゃみ・咳で飛散されたウイルスを含む粒子(飛沫)を吸入することで感染します。このほか、空気感染・ウイルスのついた物・手足にふれて感染する接触感染もあります。潜伏期間はおおよそ2~3日です。