食費に、洋服にと思いのままにお金を使い、25歳までは貯蓄ゼロだったBさん。ささいなことをきっかけに、株やFX、不動産などへの投資はおこなわず、10年間で驚きの貯蓄額を実現します。今回、社会福祉士兼FPの武田拓也氏がひとりの男性の事例をもとに、資産形成のために重要なポイントを解説します。
手取り32万円・35歳の会社員…「貯蓄ゼロ生活」から10年、運用なしで実現した「驚愕の貯蓄額」 (※写真はイメージです/PIXTA)

出産後も貯蓄キープ…35歳で「1,500万円超」の資産形成を実現

そしてBさんが32歳のころ、妻が出産。友人からは「結婚して子どもができるとお金が貯まらない」と聞いていましたが、いまのところBさんの貯蓄額は順調に増えています。

 

結婚して子どももいるため、独身のころよりは当然支出が増えているものの、収入も増えたことに加えて、児童手当や奥さんの家事力もあり、月々10万円の貯蓄をキープできています。

 

[図表3]月々の生活費の内訳(32歳から)
[図表3]月々の生活費の内訳(32歳から)

 

25歳まで貯蓄ゼロだったBさんですが、26歳から毎月13.7万の貯金を続け、気がつけば35歳現在でBさんと奥さんあわせて1,500万円以上の貯蓄を実現できました。

※Bさんの貯蓄13.7×6年=986.4万円、10.6×3年=381.6万円⇒合計1,368万円+奥さんの貯蓄200万円

 

これだけの貯蓄を実現できたのはBさんの「貯蓄をする」という強い気持ちと節約家の奥さんの協力があっての結果です。これから子どもの教育費が必要になってきますが、Bさん夫婦であれば問題なく準備ができるでしょう。

 

Bさんのすべてをマネすることはできませんが、少しでも参考になる点があったのではないでしょうか。まずは固定費(住宅・保険・通信費)の見直しから始めてみましょう。

 

 

武田 拓也

株式会社FAMORE

代表取締役