(※写真はイメージです/PIXTA)

日々の生活のなかで、膝の違和感や痛みをおぼえたことのある人は少なくないでしょう。ただしその違和感は一瞬であることが多く、気にしていない人が多いのではないでしょうか。しかし、世田谷人工関節・脊椎クリニックの塗山正宏先生は「放置すると認知症のリスクが高まる」といいます。それはなぜか、詳しくみていきましょう。

決して自然治癒しない…「レベル別」膝の痛み

一体、変形性膝関節症の兆候には、どのようなものがあるのでしょうか。軽症から重症まで、レベル別にみてみましょう。ひとつでも思い当たるものがあれば、注意が必要です。

 

【軽症】

・立ち上がる瞬間、歩き始めなど膝に違和感がある(痛みとまではいかない。「膝が重く感じる」などの違和感)

 

【中等症】

・立ち上がる瞬間や歩き始めなどに痛みがある。だが、しばらく歩いていると痛みがおさまってくる
・膝を深く曲げられない。正座やあぐらの姿勢がとれない
・膝をまっすぐ伸ばすことができない
・和式の生活が辛い
・脚の形がO脚になる
・膝を曲げ伸ばしするときに「ポキっ」などと音がする。または膝関節が擦れる感じがする
・歩くとき、膝関節が不安定な感じがする
・階段の昇り降りが難しくなる
・膝に水がたまる

 

【重症】

・安静にしていても膝が痛む
・O脚がますますひどくなる
・夜間、膝の痛みで目が覚めることがある
・膝がまっすぐ伸びず、歩行が困難になる

 

特に気をつけたいのは、歩いているときに痛みが出るケースです。たとえば、じっとしていると痛くはないけれど、歩き始めると痛み、しばらくすると痛みが消えていく場合は、症状が長く続かないことから「大したことじゃない」と安易に考えてしまいがちです。

 

しかし、変形性膝関節症は知らないあいだにどんどん進行していきます。そして、決して自然治癒することはありません。痛みや違和感を感じたら、すぐに整形外科を診察するようにしましょう。

変形性膝関節症を招く最大の要因は「肥満」

いったい、どのような人が変形性膝関節症になりやすいのでしょうか。最大のリスク要因として挙げられるのが「肥満」です。

 

膝の痛みの原因には、体重が大きく影響します。なぜなら体重が増えれば増えるほど、膝にかかる負担が大きくなるからです。一般的に平らな道を歩くとき、膝には体重の約2〜3倍の負担がかかり、階段の上り下りでは約6〜7倍の負荷がかかるといわれています。

 

つまり、体重60kgの人が平らな道を歩くときには、膝には180kg程度、階段を下るときには420kgもの負担が膝にかかっているということです。

 

これだけの重みが絶えず膝にのしかかっているのですから、膝の関節がダメージを受けるのは当然です。

 

[画像1]歩行の際にかかる膝への負担
[画像1]歩行の際にかかる膝への負担

 

また、普段から重労働や激しいスポーツをしている人も、膝関節にダメージを与えやすいため、変形性膝関節症を発症するリスクが高くなります。

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。