学歴が高いほど給与も高い……よくいわれていることですが、実際はどうなのでしょうか。入試偏差値で70近くある「早稲田大学」と「慶応義塾大学」を例にみていきます。
早稲田大学vs.慶応義塾大学「卒業生の平均給与」私立大学ライバル校の年収差 (※写真はイメージです/PIXTA)

私大の二大巨頭「早稲田と慶応」卒業生の平均給与は?

——会社員の給与は「学歴が高いほど良くなる」

 

では大学ごろにみていくとどうなのでしょうか。たとえば、偏差値では私立大学でトップを争う「早稲田大学」「慶應義塾大学」。まず就職の状況をみていきましょう。

 

2021年度、早稲田大学の卒業者・修士修了者の就職先で最も多いのが「エヌ・ティ・ティ・データ」で学部71人、修士16名、合計87名でした。一方、慶応義塾大学の卒業者・修士修了者の就職先で最も多いのが「慶応義塾大学」で学部90名、修士7名、合計97名でした。

 

学生数が大きく異なるものの、さすが、どちらの大学も一流企業が名を連ねています。また早稲田大学の上位にはメーカーがランクインしているの対し、慶応義塾大学は金融系が目立つといった違いも。

 

【2021年度 早稲田大学「学部・研究科別就職先」ベスト10】

1位:エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)

2位:アクセンチュア

3位:国家公務員一般職

4位:東京海上日動火災保険

5位:楽天グループ

6位:富士通

7位:PwCコンサルティング

8位:日本電気(NEC)

9位:野村総合研究所

10位:三井住友銀行

 

出所:早稲田大学『2021年度 早稲田大学進路状況』より

 

【2021年度 慶応義塾大学「学部・研究科就職先」ベスト10】

1位:慶応義塾大学

2位:アクセンチュア

3位:PwCコンサルティング

4位:楽天グループ

5位:三菱UFJ銀行

6位:エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)

7位:野村総合研究所

8位:ソフトバンク

9位:東京海上日動火災保険、ベイカレント・コンサルティング、みずほ銀行、三井住友信託銀行

 

出所:慶応義塾大学『2021年度 上位就職先企業』より

 

さらに卒業生の平均給与をそれぞれみていきましょう。オープンワーク株式会社『出身大学別年収ランキング 2022』で、出身大学別の30歳時点の想定年収をみていくと、慶応義塾大学は私立大学でトップ、全体では「東京大学」「一橋大学」に次ぐ第3位で、676万円。一方、早稲田大学は、私立大学で2位、全体では6位で621万円。

 

偏差値ではほかの追従を許さない「早稲田大学」と「慶応義塾大学」。卒業生の給与においても、ほか私立大学を寄せ付けず、1位、2位に君臨しています。また2大学の卒業生30歳時点の年収差は55万円。これは就職先の傾向によるところが大きいと考えられます。

 

どこの大学を受験するか、迷っている……。我が子がそう悩んでいたら、「できるだけ偏差値の高い大学を目指しなさい」というのが、的確なアドバイスかもしれません。