大企業勤務の会社員が手にする退職金
厚生労働省の外局である中央労働委員会が行った『令和3年賃金事情等総合調査』によると、大卒男性会社員が手にする退職金は、勤続35年で平均1,903万3,000万円、満勤勤続で2,277万3,000円でした。こちらの調査、資本金5億円以上かつ労働者 1,000人以上の企業(介護事業所に関しては運営主体が社会福祉法人である施設かつ労働者100人以上の団体)を対象に、独自に選定した380社を調査したもの。つまりこちらの数値、大企業勤務のエリートたちの平均値といえるわけです。
【勤続年数、学歴別定年退職者の平均退職金額(男性)】
大卒勤続35年:1,903万3,000円
大卒満勤勤続:2,230万4000円
高校卒勤続35年:1,745万7,000円
高校卒満勤勤続:2,017万6,000円
【勤続年数別モデル退職金総額】
勤続3年(25歳):69万円
勤続5年(27歳):118万円
勤続10年(32歳):310万2,000円
勤続15年(37歳):577万9,000円
勤続20年(42歳):953万1,000円
勤続25年(47歳):1,393万8,000円
勤続30年(52歳):1,915万4,000円
勤続35年(57歳):2,369万9,000円
勤続38年(60歳):2,528万0,000円
出所:中央労働委員会『令和3年賃金事情等総合調査』より
※数値は、※大学卒/事務・技術労働者/総合職相当/会社都合の場合
昨今は退職金制度のない企業も増えていますし、手にする退職金も減少傾向にあるといわれています。それでも2,000万円近くの退職金を手にできるわけですから、やはり大企業勤務のエリートは羨ましい限りです。
この退職金、使い道は人それぞれ。金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和3年調査結果』によると、「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」として60歳代では平均2,081万円、70歳代で平均1,917万円でした。「老後資金2,000万円不足問題」と騒がれましたが、エリート会社員であれば退職金だけで一気に解決することができます。