生活に制限が多くなってくる老後。少しでも快適に過ごすため、家族に迷惑をかけたくないから、体が思うように動かなくなってきた……さまざまな理由から「老人ホーム」を検討する人は少なくありません。最近は、さまざまな特徴をもった施設が誕生しているため、比較・検討して選ぶことが重要です。しかし、それでも入居後のトラブルは後を絶たないようで……みていきましょう。
年金14万円の高齢者「死ぬまで搾り取る気か!」…老人ホームの請求額に激昂 (※写真はイメージです/PIXTA)

パンフレットと金額が違うじゃないか!子どもに遺すつもりの貯蓄を切り崩すハメに

ーーパンフレットには月額12万円と書いてあったのに、20万円も請求なんて、どういうことだ!

 

時間をかけて吟味をして、ようやく予算に見合った入居先を見つけたと思ったら、パンフレットに書いてあった倍近くの費用を請求された、というケースも珍しくないようです。ただしこのケースでは、「月額費用に含まれる内容を正しく理解していない」という、利用者側の落ち度もあるそうです。

 

どのようなサービスが含まれているかは、当然ですが施設によってまちまち。パンフレットに記載されていた12万円はあくまでも家賃・管理費であって、食事は別契約、介護保険1割負担分は含まれてない、レクリエーション代は都度請求……。入居前にしっかりと確認しておけば避けられるトラブルが多いのです。

 

もっとも、なかには故意に詳細は伏せるような施設も散見されるよう。以前はこの手のトラブルが多く、景品表示法違反で排除命令がなされ、指導の徹底が呼びかけられたことがありました。現在、一般消費者が有料老人ホームを選択する時点において重要な判断要素となると考えられる、以下1~7の事項について、明瞭に記載されてなかったり、表示の内容が明らかにされていないものについては、不当表示と規定されています。

 

1.土地又は建物についての表示

2.施設又は設備についての表示

3.居室の利用についての表示

4.医療機関との協力関係についての表示

5.介護サービスについての表示

6.介護職員等の数についての表示

7.管理費等についての表示

 

つまり、これらの内容を理解せずに入居を決めるということは、自らトラブルを招いているといえます。これらを明快にしておけば、トラブルにあう確率は低くなるでしょう。