東京の都心で行われる再開発。細かく区切られた街区を併せてひとつにして、災害に強い街にする……そんな触れ込みで高層マンション、いわゆるタワーマンションが建てられています。ただ次々と高層かつ大規模なマンションができることに、よく思わない人も多いようで……タワーマンションに対する人々の声を聞いてみましょう。
もう、タワマンはいらない!年収1,000万円超え、金持ちが住む「東京・港区」で不平不満の大合唱 (※写真はイメージです/PIXTA)

東京で計画されている120ほどのタワマン計画…1/4が港区に集中

47の都道府県の中で家賃が最も高い東京都。なかでも港区は別格で、「港区に住んでいます」というだけで一目置かれる……そのようなイメージを持っている人も多いでしょう。総務省『令和3年度課税標準額段階別所得割額等に関する調』で市区町村別の平均年収を比べた時、港区は東京23区ナンバー・ワン(もちろん日本一)で、唯一、1,000万円を超えています(関連記事:『最新「東京23区平均年収ランキング」…2021年度データで算出』)。

 

住んでいる人がプレミアムであれば、不動産だってプレミアム。国土交通省『土地総合情報システム 不動産取引価格情報』で中古マンション等の平均取引価格(2020年)をみていくと、全国平均は46.4万円/㎡。それに対し東京都の平均は80.7万円/㎡。そして港区は151.0万円/㎡と、23区でトップでした。

 

【「中古マンション価格(平米単価)」トップ10】

1位「東京都港区」151万0,252円/㎡

2位「東京都千代田区」146万6,380円/㎡

3位「東京都渋谷区」128万7,486円/㎡

4位「東京都中央区」109万3,832円/㎡

5位「東京都新宿区」109万0,613円/㎡

6位「東京都目黒区」104万3,139円/㎡

7位「東京都品川区」103万1,313円/㎡

8位「東京都文京区」100万0,221円/㎡

9位「東京都豊島区」98万0,252円/㎡

10位「東京都中野区」90万9,979円/㎡

 

そんなプレミアムな港区には、次々と新築マンションが建てられています。再開発も盛んで、細い道で区切られた街区がひとつに整備されたと思ったら、そこにはドンっ!とタワーマンションが誕生……そんなことも日常茶飯事。不動産経済研究所『超高層マンション動向2022』によると、2022年以降に完成予定のタワーマンションは東京23区で119棟。その4分の1に当たる32棟が港区に集中。「港区=タワマン暮らし」というイメージがさらに強いものになります。