ムシ歯予防だけではない!歯磨きが「胃のため・腸のため・脳のため」になる“これだけの理由”【歯科医師が解説】

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ムシ歯予防だけではない!歯磨きが「胃のため・腸のため・脳のため」になる“これだけの理由”【歯科医師が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

歯磨きは、ムシ歯予防のみならず、胃や腸、さらには脳のためにもとても重要であることがわかってきました。吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック代表・吉田格氏が、歯磨きと全身の健康の関係を解説します。

歯磨きをするのは何のため?

みなさんはもちろん今日、歯を磨きましたよね。では何のために歯を磨いたのでしょう?

 

普通に考えればムシ歯や歯周病予防のため・デートの前だから…中には美人の歯科衛生士さんから歯をちゃんと磨きましょうネ♡と言われたから、って人もいるかもしれません。

 

これらは確かに重要なのですが、最近はそれ以外にも、胃・腸、さらには脳のために、歯磨きはとても重要だということがわかってきました。いったいどういうことなのかについて書いてみます。

アルツハイマー病患者の脳から歯周病原菌が見つかった

近年の医学界での大きな課題の一つに、アルツハイマー型の認知症があります。

 

同じく大きな課題であるがんには治療方法がいくつもあり、それによる生還者も多いばかりか、稀にですが自然に治る人もいます。

 

しかしアルツハイマー病に有効な治療方法はないに等しく、患者数は増える一方で、大きな社会問題になっています。

 

その原因は脳内にアミロイドβという物質が蓄積するからと考えられており、それをターゲットにした薬がいくつか研究されてきました。

 

しかしどれも結果を出せずに頓挫しており、本当にアミロイドβが原因なのかとの疑問の声も多く上がっています。

 

その後の研究で、死亡したアルツハイマー病患者の脳を調べてみると、代表的な歯周病原菌であるP.g菌(ポルフィロモナス・ジンジバリス菌)をはじめ、口の中にしかいないと思われていた細菌数種類が見つかったのです。

 

これはいったいどういうことなのでしょう? そしてもしかしたら、このP.g菌がアルツハイマー病の原因ではないのかと、研究が始まりました。

歯周病原菌はどうやって脳に侵入したのか?

口と脳は距離的には近いですが、その間には骨の壁がありますから、そこをマジックのようにすり抜けてP.g菌が脳に侵入することはありません。まずは血管の中に入り、血流に乗って運ばれる必要があります。

 

実は歯周病になると歯肉の中(歯周ポケット)が潰瘍になり、破綻した血管から細菌は容易に侵入します。この状況を菌血症と言います(金欠症ではないですよ)。

 

また菌血症は、進行した歯周病でなくても起きます。たとえばケガをして擦りむいたときも同様ですし、歯を磨いたときも、さらには歯内治療(根管治療)で必須のラバーダムを装着するときにも発生します。

 

献血をするときに最近歯石を取ってないかを訊かれるのは、菌血症になっている可能性が高いからです。

 

とにかく歯の周りにいる細菌は、ちょっとした外力で意外に簡単に血液中に流入することがわかっています。

 

歯を磨いただけで菌血症になるのなら磨かないほうがいいかといえば逆で、菌の量は少ないほうがいいので、やはり毎日の正しい歯磨きは欠かせません。

 

さてそれでも、細菌が脳にまで入り込むとは考えられていませんでした。

 

なぜなら脳に入る血管には、血液脳関門(けつえきのうかんもん)というバリヤーがあり、不要なものをシャットアウトしているからです。

 

そもそも脳細胞には他の細胞には備わる解毒機能がないので、事前に対策しているわけなのです。

 

しかしどうやらP.g菌が作るジンジパインという毒素がバリヤーを破壊し、脳内に侵入するらしいのです。

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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