ヒトとカネに集中投下…技術大国へと邁進する中国
中国は2050年までに、米国と並ぶ「科技強国」になろうと、ヒトやカネを戦略的に投じていますOECDの調べでは、研究者数でも世界一の228万人。また研究開発費では5,828億US$と米国に続く第2位ですが、その伸び率は米国以上。いずれ米国を抜くことも十分に考えられます。
【世界の「研究者数」】
1位「中国」2,281,134人
2位「米国」1,586,497人*1
3位「日本」689,889人
4位「ドイツ」451,859人
5位「韓国」446,739人
6位「ロシア」397,187人
7位「フランス」321,550人
8位「イギリス」316,296人*1
9位「カナダ」167,440人*2
10位「台湾」163,536人
【世界の「研究開発費」】
1位「米国」7,209 億米$
2位「中国」5,828 億米$
3位「日本」1,741 億米$
4位「ドイツ」1,434 億米$
5位「韓国」1,129 億米$
6位「フランス」746 億米$
7位「イギリス」560 億米$*1
8位「ロシア」480 億米$
9位「台湾」479 億米$
10位「イタリア」382 億米$
出所:OECD(2020年)
*1:2019年数値 *2:2018年数値
いま米中は台湾問題で緊張が高まっていますが、中国は米国の制裁を意識し、これ以上の暴挙には出ないという見方が一般的です。米国抜きでは中国経済が成り立たないという弱みもあるからでしょう。
現在、中国は技術に集中していることもあり、基礎研究では米国などに遅れをとっているとされています。しかし数に勝る中国。そのうち基礎研究でも存在感を示すようになるでしょう。このまま科学技術にヒトとカネを投下していけば、2050年、中国が名実ともに世界一の技術大国になるのは確実です。さらに中国は独立性まで手にいれるとしたら、いまのように米国を意識する必要はあるでしょうか……なんとも恐ろしい事態が想像されます。