なかなか批判が止まることのない小室圭さん・眞子さん。その元凶は「国家予算で運営されている」という皇室の在り方に及んでいます。みていきましょう。
小室圭さん・眞子さん「元々は血税だから」のネット批判は「日本の皇室」を変えるか (写真はイメージです/PIXTA)

日本の皇室と比較されがちな「英国王室」は「王室自らが稼ぐ」

一方、日本の皇室と比較されることの多い英国王室はどうでしょう。

 

英国王室は予算の95%を王室の収入によって賄われています。たとえば、英国王室直属の不動産管理会社「クラウン・エステート社」は首都・ロンドンで貸店舗業などを行っています。また英国王室はアスコット競馬場のあるアスコット地方のほか、王室領のマン島などに、多くの不動産を所有しています。これらの不動産を自由に売買することはできず、実質国有地といえるもの。ただ不動産によって得られた収入はいったん国庫に入れたあと、総額の25%を王室費に充当する仕組みとなっています。

 

また日本と異なり、英国王室では私有財産が認められています。たとえばエリザベス女王は、父親であるジョージ6世国王から受け継いだランカスター公領から多くの収入を得ているとか。他にも美術・工芸品など、いわゆる「王室コレクション」を保有し、米国・フォーブス誌が2011年に報じたところによると、資産規模は5億ドルと推計しています。

 

ただ王室に関連する人件費や不動産の維持費などがかさみ、英国王室の財政はひっ迫している模様。コロナ禍では全国にある王室の城や邸宅への観光客が激減するなどして、日本円にして46億円程度の赤字があるとされています。厳しい財政のため、エリザベス女王の倹約ぶりは有名で、そのライフスタイルは度々ニュースになるほどです。

 

このように、英国王室が公費に頼っている割合は非常に小さく、日本の皇室もこのような体制を目指すべきだという声も少なからず聞かれます。歴史や国民の考え方も異なるので難しい問題ではありますが、今回の小室圭さん・眞子さんの結婚が、皇室の在り方に一石を投じたことは確かなようです。