なかなか批判が止まることのない小室圭さん・眞子さん。その元凶は「国家予算で運営されている」という皇室の在り方に及んでいます。みていきましょう。
小室圭さん・眞子さん「元々は血税だから」のネット批判は「日本の皇室」を変えるか (写真はイメージです/PIXTA)

すべて国家予算で運営される、日本の皇室

米国・ニューヨークに渡ってから半年が過ぎた、小室圭さん・眞子さん夫婦。紆余曲折あり、批判も多かった結婚も、眞子さんが皇室を離れ民間人となり、さらに日本を離れたら忘れ去られる……そう思った人も多かったかもしれませんが、なかなかそうはいかないよう。

 

批判の中心は、ニューヨークでの生活費。圭さんは現在、法律事務所の事務員として働きながら三度目の弁護士試験を控える身。その年収は600万円ほどといわれています。眞子さんはメトロポリタン美術館に就職したと報じられましたが、ビザの関係で無給だという見方が強いようです。

 

それに対して、二人が住むアパートメントの家賃は年間660万円と報じられ、それだけで赤字。眞子さんが皇室を離れる際、一時金を辞退されているので、ニューヨーク生活を支えるのは、眞子さんの貯蓄だとみられています。この貯蓄、「元々は国民の税金なのに、それでニューヨーク生活とはけしからん!」と、批判にさらされているわけです。

 

戦前の皇室は莫大な資産を保有し、GHQの発表では、当時の金額で16億円ほど、現在の価値で3,000億円ほどあったとか。国土交通省が発表する公示地価から算出した皇居の土地価格は時価40兆円程度といわれていますし、さらに赤坂や栃木県・那須、神奈川県・葉山など、いまなお多くの資産を保有しています。ただその資産を活用できるわけではなく、基本的に皇室はすべて国家予算で運営されています。

 

宮内庁の『令和4年度概算要求』をみていくと、皇室費と宮内庁で合計187億円の予算を要求。そのうち皇室費は65億円とされています。その内訳をみていくと、天皇・上皇・内廷にある皇族の日常の費用その他内廷諸費に充てる「内定費」は3億2,400万円、皇族としての品位保持の資に充てる「皇族費」が2億6,017万円、儀式や国賓・公賓等の接遇などに必要な経費、皇室用財産の管理に必要な経費、皇居等の施設の整備に必要な経費などである「宮廷費」が67億2,477万円でした。

 

そのうち皇族費についてみていくと、秋篠宮家の場合、「独立の生計を営む親王及び親王妃」に9,150万円、「独立の生計を営む親王の妃」に1,525万円、「独立の生計を営まない親王及び内親王(成年)」に915万円、「独立の生計を営まない親王及び内親王(未成年)」に305万円と、合計1億1,895万円とされています。

 

これらから、眞子さんには成年前には年間300万円ほど、成年後は年間900万円支払われていたことから、貯蓄額は1億〜1億5,000万円近くあるであろうといわれています。

 

仮にこれらの予算がすべて国家予算ではなく、皇室の資産を活用して運営されていたら……もしかしたら、圭さん・眞子さんへの批判は、違うカタチになっていたかもしれません。