マンション購入者…毎月12.5万円の返済を32.0年続けていく
実際に購入する分譲マンションの平均値をみていきましょう。一次取得者の購入価格は平均4,674万円と、過去5年で最高値。不動産価格の上昇、高止まりがたびたびニュースになっていますが、実際に購入価格も上昇しているようです。
また購入価格のうち、借入金は平均3,337万円と、物件価格の3割ほどは頭金を用意している現状がみえてきました。また借入金についても過去5年で最高値。物件価格が上昇しているなか、ローンを活用して対応しています。
返済期間は平均32.0年、毎月の返済額は12.5万円ほど。40歳前後でマイホームを実現し、70歳前後でローン完済、というのがよくあるパターン。また利用している住宅ローンは変動金利型が87.6%と、超低金利を背景に賢くローン商品を選んでいる姿がイメージされます。
【分譲マンション「購入物件」の平均像】
- 購入資金:4,674万円
- 借入金:3,337万円
- 返済期間:32.0年
- 年間返済額:150.4万円
- 返済負担率:18.1%
そんな分譲マンション購入者。ローン負担率は18.1%と、上限が35%といわれているなか、数値だけみると余裕のある返済プランのように感じられます。しかし55.9%が負担感を覚えているという結果に(「非常に負担がある」「少し負担がある」の合計)。
コロナ禍、賞与は期待できず、なかには減給という事態に直面する人も多かったでしょう。また給与が上がる見込みもなく、ただ精神的に住宅ローンが負担になってしまっている、という人も多くいたことでしょう。
さらに昨今は物価高が止まりません。2022年4月の消費者物価指数は、前年度比2.1%を記録。消費税引き上げの影響を除くと、13年7ヵ月ぶりの大幅上昇となっています。さらなる負担増で、マンション購入者から悲鳴があがっています。