そもそも国税庁は、何をするところか?
2日に報道されたところによると、今回、詐欺罪で起訴されたのは、東京国税局職員の20代男性のほか、その男性と同期入庁だった東京国税局元職員の男性ら7人。そのうち複数メンバーはオンライン上の投資サロンに所属し、「給付金を暗号資産に投資して倍にする」などと知人らを勧誘。約2億円ほど不正受給し、その大半を暗号資産に投資をしたのだとか。
持続化給付金については、2020年12月にも東京国税局の甲府税務署員が逮捕され、有罪判決を受けています。制度的に抜け穴があったことや、そもそも給付金というカタチでない支援方法があったのではないかなど、さまざまな声が聞こえてきますが、またも国税職員の不祥事に、怒りの声が多く上がっています。
日本において国税のネットワークとして、税務行政を執行するための企画・立案等を行う国税庁(本庁)を先頭に、その地方支部局が沖縄国税事務所合わせて全国に11、さらに国税庁等の指導のもと国税の賦課・徴収を行う税務署が全国に524あります。
国税庁にはおよそ1,000人が、地方の国税局等にはおよそ1万4,000人が、税務署にはおよそ3万9,000人が働いています。
国税庁といってもさまざまな人が働いていますが、国税庁職員としてイメージしやすいのが、国税庁や税務署に所属し、国税に関する調査や指導を行うのは国税専門官ではないでしょうか。具体的には以下の3つの職種に分かれています。
●国税調査官
納税義務者である個人や会社等を訪れて、適正な申告が行われているかどうかの調査・検査を行うとともに、申告に関する指導などを行います。
●国税徴収官
定められた納期限までに納付されない税金の督促や滞納処分を行うとともに、納税に関する指導などを行います。
●国税査察官
裁判官から許可状を得て、悪質な脱税者に対して捜査・差押等の強制調査を行い、刑事罰を求めるため検察官に告発します。
出所:国税庁ホームページ