国土交通省から『令和3年度 住宅市場動向調査』が公表されました。これは個人の住宅建設等に関して及ぼした外部要因などの影響や、資金調達方法などの実態調査。今回はこのなかから、分譲マンションの購入者についてみていきましょう。
手取り33万円の幸せ家族…分譲マンション購入も、思わず「ツライ」と悲鳴をあげる「毎月の返済額」

分譲マンション購入者…平均年齢39.5歳、世帯年収852万円

人生のなかで最も高い買い物のひとつであるマイホーム。そのなかで「分譲マンション」でその夢を叶えた人たちの姿をみていきましょう。

 

世帯主の平均年齢(一次取得者)は39.5歳。第1子誕生時の平均年齢は母親30.7歳、父親が32.8歳。就学前後にマイホームを実現する、というパターンが多いようです。

 

また世帯年収は平均852万円。厚生労働省の調査によると、40代前半の男性会社員の平均月収は39万円、手取りで30万円、年収は推定591万円です。大卒に限ると、月収44万円、手取りで33万円、年収は推定676万円(厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出)。片働きでは、平均的な給与では難しく、夫婦共働きというパターンが多いと考えられます。

 

【分譲マンション「購入者」の平均像】

  • 世帯主年齢:39.5歳(一次取得者)
  • 世帯年収:852万円(一次取得者)
  • 居住人数:2.7人

 

マンション購入の際の決め手としては「立地・環境」で7割以上の購入者が理由に挙げています。一方「新築だから」が63.9%と、過去5年で最高値となりました。新築志向の日本人、その傾向はさらに高まっています。また「マンションだから」が45.4%。マイホームを検討する際、戸建てかマンションか、過半数が決めず探しています。

 

購入の決め手を設備面に限定してみていくと、8割近い人が「間取り・部屋数」を挙げています。希望に合ったものでないと、その後の生活に支障をきたすものですから、絶対的に譲ることのできないポイントになっています。

 

【分譲マンション選択の理由(上位)】

  • 立地・環境:69.6%
  • 新築だから:63.9%
  • マンションだから:45.4%
  • デザイン・広さ・設備が良かった:41.4%
  • 適切な価格:33.6%
  • 将来の売却価格に期待:29.6%
  • 信頼できるメーカー:27.5%

 

【分譲マンション選択の設備面の理由(上位)】

  • 間取り・部屋数:77.6%
  • 広さ:55.2%
  • デザイン:44.0%
  • 台所の設備・広さ:30.2%
  • 災害に対する安全性:30.2%
  • 浴室の設備・広さ:24.1%