株式投資、投資信託、FX、仮想通貨……世の中にはさまざまな投資商品があり、それぞれにメリットやリスクがあります。それらをきちんと知ったうえで始めるのが鉄則です。今回は不動産投資に焦点をあて、具体的なメリットなどを解説していきます。
不動産投資のメリットとは?他の投資法にはない魅力、5つ【資産コンサルタントの解説】

他の投資と比較した場合の不動産投資の魅力

不動産を購入して、所有した不動産で家賃収入や売却益といった収益を狙うのが不動産投資です。不動産投資ではほとんどの場合、銀行や信用金庫、ノンバンクといった金融機関でローンを組んで物件を購入することになります。そのため頭金などの初期投資は小さく、手元にキャッシュを残しつつ月々の家賃収入からローンを返済していくことになります。

 

ただ、決して小さくない額のローンを組むリスクに見合ったリターンを、不動産投資で得られるのでしょうか。不動産以外の代表的な金融商品、たとえば、株・FX(外国為替証拠金取引)や、個人年金保険、定期預金などと比較しながら、不動産投資の魅力を考えてみましょう。

 

株やFXは、短期間で大きな収益を生む可能性のある金融商品です。しかも、不動産投資と同じように運用資金の全額ではなく一部を用意するだけで、大きな金額の運用が可能になります。そのため投資効率が高く、大きな利益を狙える点が魅力です。

 

しかし、自分ではどうすることもできない、景気や為替の動きに左右されます。そのため、不確実性が高い金融商品でもあるといえるでしょう。

 

その点、不動産投資の場合は、物件から得られる収益が短期間に大きく上がる可能性は低いですが、何かの拍子に大きく下がるようなリスクも小さく、安定した収入が見込めます。また、株やFXよりも将来の予測がしやすいので、リスク回避策を事前に打てる余地が大きいメリットもあります。

 

たとえば、不動産投資で考えられる最大のリスクは、空室が長期にわたることや、家賃滞納により収益がゼロになることですが、これらは需要の高い、好立地の物件を選ぶことや家賃保証会社を入れることなどの有効な対策があります。

 

定期預金や個人年金保険の場合は、受領年齢に達したり、運用期間が終了したりするまで、毎月保険料や積立金を払い続けることになります。また、その間は収益を得ることができません。

 

そして、受領後は貯めた資産を少しずつ取り崩すことになります。公的年金と組み合わせるので、十分な年金額や貯蓄額がある方は日常生活を送るうえでの問題はないかもしれません。しかし、大きな病気にかかってしまったり、不測事態に陥ってしまったりした時のことを考えると、限りがある資金では少し不安になるのではないでしょうか。

 

その点、不動産投資の場合は、ローンは家賃収入から返済できますし、資金計画を入念に立てておけば毎月少しずつでも収益を得られます。また、完済後には不動産がそのまま資産として手元に残り、引き続き家賃収入が入るため、年金のように安定した収入を得ることができます。貯蓄の取り崩しはいつかお金が尽きてしまいますが、収益不動産は入居者が付く限り資産を取り崩すことはないため、半永久的な収入モデルを構築できます。

 

このように、老後でも継続して収益を上げられる点が、不動産投資の大きな魅力の一つです。ちなみにこうした不動産投資のメリットは「年金効果」や「保険効果」と呼ばれています。