リノベーションとは、「古くなった建物や部屋に大規模な工事を行い、物件価値を高めること」といわれます。特にリノベーションでキーワードになるのは「不動産価値の再生」で、単に古くなった建物をリフォームによって原状回復するのではなく、それまでにはなかった新しい付加価値を創造するところが大きなポイントです。リノベーションによって新たな付加価値を創りだすことで人気を高めることができれば、家賃アップの現実味も増しますが、実際はどの程度高く設定できるのでしょうか。考えてみましょう。
相場は9万8,000円だが…リノベーションで上げられた驚きの「家賃」

実際のところ、家賃はどの程度「高く」できるのか?

それでは、入居者の目線で内装・デザインに気を遣ってリノベーションしたとして、どの程度価値がアップするのでしょうか。リノベーションによって極端な話、新築時と同じくらいの家賃を設定できるものなのかというのは気になるところです。

 

高い家賃を設定しても、借り手がつかなくては意味がありません。部屋を探している人が「この部屋にならここまでの家賃を払ってもいいな」と思って実際に借りるというように、需要と供給のバランスから家賃水準が決まります。

 

実際の家賃は、同じエリア・築年数の物件の家賃相場を基準にある程度決まるといえるでしょう。経年劣化によって物件価値は徐々に下がり、同時に家賃も下がっていきます。

 

これをリノベーションである程度まで回復させられるのは間違いありませんが、同条件の物件との比較では、数千円〜1万円程度高く設定することが一般的のようです。しかしリノベーションの内容によっては、これ以上の家賃アップを見込むことも可能です。

 

すでに述べているとおり、賃貸物件の家賃は需給で決まります。

 

不人気であれば家賃をどんどん下げていくスパイラルに陥ってしまいますが、逆に行列ができるような人気物件を創りだすことができれば、家賃は自ずと高くすることができます。リノベーションによる物件の再生が目指すゴールは、こうした行列ができる物件づくりです。

 

それでは次項からは、当社が実際に手がけたリノベーション物件を2つご紹介します。それぞれのコンセプトと、リノベーションによってどれだけ家賃上昇効果があったのかをご確認ください。