日本の未婚率は上昇の一途にあります。経済的にも自由だからと、あえて「おひとり様」を選択する人も増えています。しかし注意しないと、年を重ねた時に、思わぬ苦労に見舞われることも。みていきましょう。
平均資産額1,600万円…自由気ままな「おひとり様」が70歳を超えて気づく失態

住所に縛られない「賃貸派の単身者」の末路

自由で、余裕のありそうな単身者。それは借入金からも明らか。同調査で「借入金がある」と答えたのは16.4%。二人以上世帯と比べて6ポイントほど少なくなっています。この差異の主な理由だと考えられるのが住まい。

 

持ち家率をみていくと、特に働き盛りの30~40代で、二人以上世帯との差が非常に大きくなっています。年齢があがると相続などで家を取得するケースも増えるからでしょう。持ち家率は上昇しますが、自由気ままな単身者、住まいにおいても何にも縛られない「賃貸派」が多い傾向にあります。

 

【年代別「持ち家率」の推移】

数値左:単身世帯、右:二人以上世帯

20代:5.8%/24.1%

30代:15.1%/48.7%

40代:25.1%/64.0%

50代:38.2%/70.5%

60代:56.8%/83.0%

70代:69.0%/88.8%

 

出所:金融広報中央委員会『令和3年 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査、二人以上世帯調査]』より

 

しかし賃貸志向の単身者は、歳を重ねた時に後悔するかもしれません。賃貸派の単身者の住居形態を尋ねたところ、「民間のアパートやマンション、借家」の割合が、60代までは7~8割で推移していましたが、70歳を超えると一気に45%まで減少します。

 

【非持ち家派の単身世帯「民間のアパートやマンション、借家」の割合】

20代:72%

30代:84%

40代:75%

50代:76%

60代:70%

70代:45%

 

出所:金融広報中央委員会『令和3年 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]』より算出

 

現実問題、年齢を重ねていくと、賃貸契約の審査は厳しくなります。特に単身者は孤独死リスクが高く、貸主が敬遠しがち。自由気ままに生きてきて、老後を見据えて貯蓄もある……でも住むところにひと苦労。これが単身者の行く末です。

 

最近は、年金受給者は家賃滞納リスクが少ないと「高齢者歓迎!」とする賃貸物件も増えていますし、家主が入居を拒まないようにする行政支援も徐々に広がりつつあります。ただ、単身者は、将来住まいに苦労することを前提に資産形成を進めることが大切です。