世界的な金利上昇のなか、日本でも住宅ローンの固定金利が上昇傾向にあります。そのようななか、繰り上げ返済でローン負担の軽減を図ろうとする動きがあります。しかし無計画の繰り上げ返済で、思わぬ事態に陥るケースも。みていきましょう。
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住宅ローン固定金利、短期間で0.1%上昇

米国で行われた金融の引き締めの影響で、世界的に金利上昇が始まり、その煽りは日本でも……とニュースになっています。とはいえ、いまのところ、日本で金利上昇に見舞われているのは、固定金利型の住宅ローン金利の話。フラット35の21年以上金利は1.43%。直近2ヵ月ほどで0.1%強上昇しましたが、低金利といえる水準です。今後もさらに上がるという予想も。

 

住宅ローンの場合、借入額が大きいので、0.1%の違いが大きな負担増になります。メガバンク3行のなかで金利水準が低く金利引き上げ幅が大きいみずほ銀行について、連日、報道されていますが、それだけインパクトが強い、ということでしょう。

 

住宅金融支援機構『住宅ローン利用者の実態調査』(2021年10月調査)によると、「全期間固定型の利用者」は10.9%、「固定期間選択型」は21.7%、「変動型」は67.4%。今回の金利上昇は固定金利が対象で、変更金利への影響はいまのところありません。ただこの状況下、いつ何が起きてもおかしくなく、ビクビクしている人も多いでしょう。

 

ちなみに同調査は、2021年4月~9月までに住宅ローンを借り入れた全国の20~60歳未満の人を対象にしたものですが、世帯年収は「600万~800万円以下」が最も多く3割程度。「400万~600万円」が続きます。

 

また返済負担率(税込年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合)は、どの金利タイプでも「15%~20%未満」が最も高くなっています。

 

【住宅ローン利用者の「世帯年収」】

400万円以下:5.9%/9.1%/9.3%

400万~600万円以下:25.8%/28.7%/30.8%

600万~800万円以下:30.4%/30.7%/33.1%

800万~1,000万円以下:18.9%/17.8%/14.0%

1,000万~1,500万円以下:14.1%/7.9%/9.9%

1,500万円以上:4.9%/5.8%/2.9%

 

【住宅ローン利用者の「返済負担率」】

10%未満:10.6%/8.8%/6.4%

10%~15%未満:19.8%/19.9%/14.5%

15%~20%未満:26.7%/25.7%/23.8%

20%~25%未満:20.3%/19.3%/22.7%

25%~30%未満:11.2%/13.5%/18.6%

30%~35%未満:6.0%/6.4%/6.4%

35%~40%未満:2.8%/3.5%/4.7%

40%以上:2.5%/2.9%/2.9%

 

出所:住宅金融支援機構『住宅ローン利用者の実態調査』(2021年10月調査)

※数値左から変動型、固定期間選択型、全期間固定型