【関連記事】「男性ホルモンが多い人は禿げやすい」は誤解…薄毛になる“本当の原因”【専門医が解説】
薄毛治療には「ガイドライン」が存在
薄毛の医学的治療には日本皮膚科学会が作成した「ガイドライン」があります※。
※男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
2017年版が最新のものですが、初版は2010年にガイドラインとして制定され、男性だけでなく女性の薄毛についても医学的な薄毛診療の方針が定められています。
インターネットで簡単に閲覧することができますので、興味があれば参考にしてみてください。イチから読もうとすると専門的な文章が続いて読む気がなくなりますので、4ページ目の治療ごとの推奨度表だけみていただくのがおすすめです。
ガイドラインでは、治療方法ごとに医学的根拠の信憑性を「推奨度」として評価しています。ここでは推奨度の高い治療法について解説いたします。
学会が推奨…男性のAGA「第一選択の治療」
男性のAGAに対して「推奨度:A(強く勧める)」なのが「フィナステリド」と「デュタステリド」の内服治療です。
フィナステリドは世界的にも20年間以上AGAの根本的治療薬として使われており、効果、安全性ともにもっとも信頼性の高い治療です。デュタステリドは2015年に承認された比較的新しい薬ですが、フィナステリドとほぼ同等の治療と思っていただいて問題ありません。
AGAについては他にもいくつか根拠(エビデンス)のある治療法がありますが、フィナステリド・デュタステリド治療をしないことにはAGAの根本原因を止められずに薄毛が進行してしまいます。
男性の薄毛の9割以上を占めるAGAについては、「フィナステリド・デュタステリド内服治療が、まず行うべき第一選択の治療」と考えてください。(女性に対しては不適切な治療となりますのでご注意ください。)