(※写真はイメージです/PIXTA)

最近、「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」という病名をテレビなどで聞くことがあるかと思います。数年前の日本整形外科学会の調査によると、脊柱管狭窄症に悩む人は、腰だけに絞っても360万人以上と推定され、特に70歳以上では10人に1人の割合の人が罹患している計算になります。高齢化が進む日本では、今後もこの病気に悩む人の数は増加の一途を辿ることになります。今回はその脊柱管狭窄症の原因と症状、治療法について見ていきましょう。白石脊椎クリニック院長・白石建医師が解説します。

まとめ

脊柱管狭窄症の根本的治療は、神経の圧迫を物理的に解放する必要があるため、症状が進行してしまうと、治療の選択肢は手術がベースになってしまいます。

 

私のクリニックでは、「脊椎の手術は、いつ頃、どの程度の症状になったら受けるべきなのでしょうか」という手術のタイミングに関する質問がとても多いです。脊椎の病気は、癌などとは異なり、それ自体が直接命に関わることが稀で、すぐ手術すべきだ! という判断に至ることがないためです。

 

脊椎外科医が手術に踏み切るタイミングを判断するポイントは、「予後の予測」です。予後の予測とは、この先何もせずに病気を放っておいた場合、症状がどうなるのか予測すること、です。

 

しかし、複数の脊椎外科医にかかった患者さんのなかには、それぞれの医師から正反対の意見や方針を伝えられ、何が本当なのかわからなくなり、途方に暮れて私のクリニックを受診しにきた…という方が少なくありません。つまり、予後の予測や、それをもとに手術のタイミングを決める、といった重要なことが、医師の経験や能力に大きく左右されてしまっているのです。

 

ここでいう経験とは、単なる物理的な年月の長さということではありません。手術した医師自らが、自分の患者さん一人一人を長い期間、丁寧かつ詳細に診続けてきたという自信と熱意に裏打ちされたものであるべきと考えています。

 

 

白石 建

白石脊椎クリニック 院長

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。