そのツールで利益を出しているのなら、ツールを販売するだろうか?
それでは、騙されないためにどのような知識を身につければ良いのかということについて紹介します。
まずは、FXで多い「ツール販売のトラブル」についてですが、これはツールを購入して、実際に指定された通りに取引をしてもプラスにならなかったというトラブルです。
この点に気をつけるのは簡単なことで、もしも本当にそのツールを使ってFXで安定したプラスを叩き出しているのなら、そのツールを販売するでしょうか? FXという取引は0.1%でも勝ち続けていれば年間に数億円を稼ぐのも難しくない投資商品です。そして、ツールを販売することによって得られる利益よりも、多くの人が同じツールを使って取引をすることによる相場の変動のほうが怖いと思うのが普通でしょう。
FX市場では数億円程度の投資があったところで相場を動かすのは難しくなっていますが、数百億円という規模になると話は変わります。もしも販売したFXツールを使う人が数万人という規模になると、1人あたりの投資金額が少なくてもまとまった金額となるために、相場を動かしてしまうような事態になります。そうすると、今まで勝ち続けていたプランが崩壊することにも繋がりますので、ツールを販売する人にとっては百害あって一利なしというような状況になってしまいます。
もちろん、ツールを販売したことによって一時的な利益を得ることはできるかもしれませんが、本当に安定して勝ち続けることができているのならば、ツール販売で得られる利益は極々小さな金額にしかならないでしょう。
FXの仕組みをキチンと理解して、その人自身の立場になって考えよう
FXツール販売のトラブルに巻き込まれないためには、FXの仕組みをキチンと理解して、その人自身の立場になって物事を考えると上手くいくケースが多いです。
自分が「年間数億円の利益を安定して叩き出している」という状態で、その稼ぎの源となっているFXツールを数万円~数十万円という金額で販売するでしょうか? ツールの購入金額が、仮に10万円だったとして、10,000人に売れたとしても10億円です。本当に年間に数億円というプラスを出しているのならば、ツールを販売しなくても2~3年で十分に稼ぎ出すことができる状況にあります。それよりも、ツールを販売したことによって相場が動いてしまうリスクのほうが高いのではないでしょうか。
このように、その人自身の立場になって考えると、情報やツールを購入することのリスクがよく理解できると思われます。
アドバイスをしてくれる人が信用に足るかどうかをキチンと判断しよう
世間に溢れているFXの情報商材やツール販売のほとんどは信用に値するものかどうか怪しいです。ですが、本当にプラスとなる情報やツールを販売していることもあります。
たとえば、その情報やツールを提供してくれる人が、双方で尊敬しあえる相手なら信頼度も高くなります。最近ではSNSやブログだけでなくYouTubeで情報を発信している人も多いでので、その人が発信している情報をしっかりと見極めたうえで検討するのが良いでしょう。
ロクにFXの経験もなく知識もないうちはそのような判断をするのは難しいかもしれませんが、ある程度経験や知識があれば発信者の情報を精査することも可能でしょう。自分に知識もなく発信者のことをよく知りもしない状態で「なんとなくすごそうだし稼げそうな気がする」というような安易な気持ちで商材やツールに手を出すのは極めて危険といえます。そのためには、まず正しい知識を身につけるのが最適なので、その点を忘れないようにしてください。
■まとめ
今回は、FXツールの販売や情報商材などで騙されないためのコツについて紹介しました。
このように騙されないための方法を教えていても、毎年のように何百人~何千人という人が被害に遭遇しています。
特に近年は長引く不況によって「楽して稼ぎたい」ということに抵抗が無い人が増えているために、悪徳業者にとっては稼ぎやすい環境になっていることでしょう。
騙されないためにも、正しい知識を身につけて自衛する手段を増やしてください。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員