少しずつの積み重ね…「アルコール依存症」になるまで
アルコール依存症は、このような飲酒問題が、長い時間をかけて、少しずつ積み重なっていく「進行性の病気」です。
飲酒は、機会飲酒といって学生のコンパや職場の飲み会などのイベントで飲むことから始まります。お酒との相性がいいと、イベントがなくても飲む、習慣飲酒となります。晩酌がその代表例です。量が多くなく、時間も長くなければ、生活に支障はありません。
しかし、「飲まないとつまんないな」と思うようになったら、常用量依存といって、少し危険な状態です。
さらに、飲酒問題が積み重なると、「ちょっと飲み過ぎ。まずいな」と危険を自覚するようになります。この段階で酒害軽減に取り組めば効果が出やすいのです。
しかし、さらに大量飲酒を続けると、飲酒問題の自覚が薄れます。家族は「控えて欲しい」と言っても、「仕事をやっているから問題ない」と否認し、耳を貸さなくなります。ここまで来ると立派な依存症です。
重症の依存症となると、家族から「私とお酒のどっちが大事なの!」と詰め寄られ、「今後、顧客から酒臭いとクレームが来たらクビだ!」と上司にいわれても大量飲酒を続けます。「行動のすべては飲酒のため!」になってしまいます。
「断酒するぐらいなら死んだ方がましだ」という言葉を数えきれないぐらい多くの人から聞きました。元々、楽しい時間を過ごすとか、食事を美味しくするといった目的のための手段の1つであったのが、いつの間にか飲酒すること自体が目的になり、人生で最優先になってしまうのです。
このようになってしまうのは、アルコールが持つ特徴を知らずに付き合ってしまうからです。
アルコールはれっきとした「薬物」
意外に知られていないことですが、アルコールは合法ですが、れっきとした薬物です。脳に作用して、寝つきをよくし、不安やウツや苦痛を軽くし、やる気が起きて、幸せな気分になります。とても有用です。
しかし、いつでも、どこでも、1コインで、効果絶大なので、依存性が生じます。人間は放っておけば安きに流れますから……。
一方、脳は非常に繊細な臓器なので、血液中の不要な成分の影響を受けないような仕組みが備わっています。飲酒を続けると、アルコールの薬効が徐々に弱くなり、以前のように酔う(脳が報酬を得る)のに必要な量が増えます。これを耐性といいます。
依存性と耐性が揃うと、酒量が増えます。飲酒問題が積み重なっても、飲酒のコントロールを失った状態が「依存症」です。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
注目のセミナー情報
【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』
【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!