(※写真はイメージです/PIXTA)

「健康診断で不整脈を指摘されたけれど、放置している」という人も多いのではないでしょうか。しかし、あの元巨人軍監督の長嶋茂雄氏も「不整脈に由来する脳梗塞」に倒れるなど、脳梗塞や心不全、場合によっては突然死にもつながる「怖い不整脈」が存在すると、東京ハートリズムクリニックの桑原大志院長はいいます。「怖い不整脈」と、経過観察でOKな「怖くない不整脈」の違いについて、専門医の桑原院長がわかりやすく解説します。

「怖い不整脈」の種類と「発症しやすい人」の特徴

心臓病の既往がある人は要注意「心室頻拍(しんしつひんぱく)」

「心室頻拍」とは、心臓の下部にある2つの心室を発生源とする不整脈のこと。正常な心拍数は毎分60~100回ですが、心室頻拍になると毎分100回以上になります。

 

心室頻拍の持続時間が長いと、動悸、息切れ、めまい、ふらつき、失神などの症状が起こり、最悪の場合、意識消失や突然死を起こすことがあります。

 

[図表2]

 

心室頻拍は、心筋梗塞や心筋症などの基礎疾患を持つ人に起こると突然死を引き起こすことがあります。

 

心室頻拍のきっかけは心室性期外収縮ですが、この心室性期外収縮は自覚しにくいという特徴があるため、心筋梗塞や心筋症の既往のある方は、24時間記録する長時間心電図等を実施して、心室頻拍そのもの、もしくは心室頻拍に移行するような心室性期外収縮がないか調べましょう。

 

もし、心室頻拍の恐れがある場合は、失神等の既往がない場合でも、突然死を予防するため、植え込み型除細動器(ICD)による治療が行われることがあります。

 

高齢社会で増加傾向にある「心房細動」

「心房細動」とは、右心房と左心房に無秩序な電気信号が多数発生することにより、両心房が細かく震え、機能しなくなってしまう状態のことをいいます。

 

ブルガダ症候群や心室頻拍と異なり、心房細動そのものによって死に至ることはほとんどありませんが、心房細動になると脳梗塞や心不全の発症リスクを5倍高めることがわかっており、注意が必要な不整脈です。

 

この心房細動のリスク要因は3つあります。1つ目は基礎疾患(心筋梗塞、心筋症、高血圧など)、2つ目は飲酒の習慣、3つ目は加齢です。

 

つまり、歳を重ねれば誰にでも心房細動が起こるリスクがある、ということです。実際に、高齢化社会の日本で、治療が必要な不整脈として患者数が最も多いのがこの心房細動です。

 

心房細動の初期は発作的に不整脈が起こりますが、進行すると一日中ずっと心房細動が続く「持続性心房細動」となっていきます。治療には抗凝固薬などによる薬物療法のほか、カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)があります。

 

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※本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』掲載の記事を転載したものです。