(※写真はイメージです/PIXTA)

「健康増進のためにいい」という食べ物や飲み物はたくさんありますが、そのなかで、実は歯に対しては大変害のあるものがあると、まつやま歯科医院の松山知明院長はいいます。具体的にはどのような食べ物、飲み物が挙げられるのでしょうか、みていきます。

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梅干しやお酢…「酸」がおよぼす歯への悪影響

梅干し

歯の外側はエナメル質でできています。エナメル質の硬さは水晶に匹敵するほどの硬さですが、酸に弱く、pH(※)5.5より下がると溶けてしまいます。

※pHは酸性からアルカリ性の間に0~14の目盛りをつけて、酸・アルカリの度合いをその目盛りの数字で表す。pH7を中性とし、それよりも値が小さければ小さいほど酸性の性質が強く、値が大きければ大きいほどアルカリ性の性質が強い。

 

梅干しの酸っぱさはクエン酸によるものです。梅干しには2〜4%のクエン酸が含まれておりpHは1〜2であり強い酸性です。

 

梅干しをよく食べる方は前歯で梅肉をかじり取るので前歯の先が酸によって侵され摩耗しています。エナメル質の下の象牙質はさらに酸に弱くPH6.5~6.8でも溶けてしまいます。

 

前歯の象牙質が溶けて切縁が凹むように溶けているのが特徴です。健康のために梅干しを1日に何個も食べているという方は要注意です。

 

柑橘類

特にレモンはpH2〜3と低く要注意です。時々レモンを好んでかじる人がいますが、前歯が傷んでいることが多いです。

 

お酢

テレビのコマーシャルで健康のためにお酢を飲みましょうと謳っています。お酢も酸性が強くpH2.8です。飲み方を工夫しないと間違いなく歯は溶けます。

 

プロテイン

格闘技、ボディビルなど筋力を増強するためにトレーニングと並行してプロテインを摂取するのは周知のことと思います。実はここでも酸蝕症が見られます。プロテインのpHに注意が必要です。

 

そのなかでも液体ではなく粉末のままプロテインを摂食する方で奥歯に酸蝕症が発生していることが報告されています。

身体には良くても…砂糖は歯の「天敵」

甘いものが虫歯の原因になることはみなさん承知していることと思います。ところが実際甘いものでも商品の主な目的が身体の健康を謳っているとなぜが虫歯の心配をしなくなってしまう傾向があります。是非、気をつけていただきたいと思います。

 

乳酸菌飲料

乳酸菌は腸内細菌叢を整える目的で腸からの健康増進のために推奨されています。ただし砂糖もたっぷり入っています。

 

のど飴

寒い季節は喉が乾燥して咳が出やすくなりますね。そこで薬用成分の入っているのど飴は大変ありがたいものです。

 

しかしこれも、砂糖が入っていると虫歯の原因になります。

 

スポーツドリンク

スポーツドリンクは真夏の熱中症予防のために有効とされています。その一方でスポーツドリンクは歯に対して大きく2つの害があります。

 

ひとつは酸性度で、夏場の暑さで菌が繁殖しないよう、PH3程度に低くしているようです。ペットボトルで飲むのでボトル口が当たる部位のエナメル質を侵すのが特徴です。

 

もうひとつは、ドリンク中に含まれている砂糖によるう蝕(通常の虫歯)です。

 

スポーツドリンクは水分であるとともに、甘くて美味しい清涼飲料水であることの認識が必要です。

 

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※本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』掲載の記事を転載したものです。