DHTは「毛髪の寿命短縮」に影響する
薄毛はDHTの感受性によって左右されるわけですが、ではDHTがどんな悪影響をおよぼすのでしょうか。
髪の毛は、産毛から生え始めて時間をかけて長く太く成長し、男性毛髪の場合5~7年で寿命になり自然に抜けます。そしてまた産毛が生えて、ということを繰り返します。
この毛髪のサイクルを「毛周期」と言います。毛周期は「成長期」「退行期」「休止期」という3つの期間に分かれます。
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「成長期」(約5~6年) 読んで字のごとく、毛髪が太く長く成長する期間です。
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「退行期」(約3週間) 毛髪の成長が止まり、抜けるまでの期間です。まだ毛はあります。
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「休止期」(約3ヵ月) 毛髪が抜け、次の産毛が生えるまでの準備をする期間です。
DHT感受性の高い(効きやすい)毛根にDHTが作用することで、この「成長期」が短縮します。
5~6年あった成長期が数年、数ヵ月に短縮してしまうことで、毛髪は太く成長できず退行期を迎え抜けてしまう、つまり毛が細く短くなって薄毛になってしまう、というメカニズムです。
厳密にいうと、DHTも男性ホルモンのうちの1つなのですが、「男性ホルモン(テストステロン)とDHT(ジヒドロテストステロン)の違い」と考えてください。
男性ホルモン自体が薄毛の直接原因ではないことや、男性ホルモン量、DHT量がAGAを左右するわけではないことなど、誤解されていた人も多いのではないでしょうか。
インターネットなどでは簡単に多くの情報を調べられますが、特に髪の毛については間違った情報も多く見受けられます。十分にお気をつけください。
栁澤 正之
東京メモリアルクリニック
院長
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