(※写真はイメージです/PIXTA)

知的障害にはあたらず、支援も受けられないが、生きづらさを抱えている…。自身が「境界知能」である事実を、大人になってから知る方も多いと言います。あまり知られていない「境界知能」について、精神科医の岡田夕子氏が解説していきます。

「がんばっているのに…」劣等感を抱く

③自分に自信が持てなくなる

 

彼らは常に成績下位15%として過ごしてきました。どうがんばっても下剋上することはできない…と感じてきたことで、「自分はできないのだ」「がんばっているのに」といった思いを必要以上に抱いてしまいます。自尊心を持てないと、人生を明るく楽しく過ごすことが難しくなります。

社会で広く「認識されること」が重要課題

「境界知能」の方たちはIQの数値と制度の狭間で、障害者就労をすることにはならないうえに、自尊心を育みにくい環境にいます。でも、どんな人にも輝ける場所はあります。

 

輝ける場所を見つけられる、あるいは作ることのできる社会となれたら最良ですが、まずは「境界知能」という言葉を知り、理解していただけたらと思います。

 

また、勉強や仕事が思う通りにできず、「なぜうまくいかないのだろう…」と悩んできた人は、「境界知能」と名前がつくことで安堵することもあります。

 

早期発見のためにもやはり、社会で広く認識されていく必要があるのです。

 

 

岡田 夕子

ひだまりこころクリニック 名駅エスカ院/五十嵐こころのクリニック 精神科医

 

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本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。