(※写真はイメージです/PIXTA)

虫歯の治療は、進行の程度や担当医の治療方針によって大きく異なってきます。虫歯治療の際、歯を「抜く」のか「抜かない」のか……その驚きの判断基準について、吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニックの吉田格代表が解説します。

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無理な歯の保存も増えてきた

顕微鏡が普及してきたのはいいのですが、それを過信した無理な保存でトラブルになるケースも目立ってきました。感染源が慢性の状態で残っているのに、補綴まで完了させているのです。

 

抜歯したくないという患者さんの気持ちを優先した結果とは思いますが、しかし患者さんの我儘を聞くのではなく、患者さんの命や将来の利益を優先に考えるべきで賛成できません。

 

もちろんすぐ抜歯を勧めるのは問題ですが、逆にどんな歯でも保存できるように言っているところがあれば気をつけなくてはなりません。

 

CTと顕微鏡がある時代ですから、セカンドオピニオンを求めて数件の歯科医院へ意見を訊きにいくのがよいでしょう。

親知らずはあとで使えるかもしれない

親知らずは奥の狭いところに無理やりはえてくることが多く、磨けない部分があると手前の歯を障害するので、抜歯の対象になりやすい歯です。

 

ただし歯の神経(歯髄)には幹細胞が豊富にあるので、専門施設で凍結保存しておけば、将来自分が大きな事故や病気になった時に利用できるようになっているかもしれません。

 

もちろんこの先再生医療がどう進歩するかはわかりませんが、抜いて捨ててしまう前に考えていいオプションです。

 

また親知らずは、歯の移植の供給元になれるかもしれませんので、多少無理をしてでも残しておく場合もあります。

歯を抜く抜かないは歯科医の引き出しの多さで決まる

結局歯を抜く抜かないの線引きは、担当の先生の引き出しの多さと治療方針に大きく左右されます。

 

よくある話が、抜歯してインプラントを勧められたが、他の歯科医院で顕微鏡を用いてある程度時間をかけた治療で問題なく保存できた、というもの。

 

根管治療など歯の保存メニューが健康保険だけの場合は、抜歯になるケースが増えざるをえません。自由診療で根管治療をやっている所で、改めて診断してもらうことをおすすめいたします。

 

また、もし抜歯しインプラントを勧めてきた歯科医院がインプラントをやってきた本数実績などを高らかに掲げているなら、同様にインプラントにならずに救った歯の本数や、他の先生に紹介した数を聞いてみたらいかがでしょう。

 

いまの歯科治療には多くの選択肢があります。健康保険に拘らずに中立的な立場から治療方法を見渡せば、安全に歯を残す方法が見出せるかもしれません。

 

少しでも長く歯を保つためにも、複数の歯科医院を受診して、安全に多くの歯を残す努力を欠かさないことが大切です。

 

吉田 格

吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック

代表

 

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本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。