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美容医療で「顔に“ケアしている感”が出てしまう」ワケ
今までの美容医療では、“ケアしている感”が顔に出てしまうことが多くありました。“ヒアルロン酸顔”などという言葉が、それを象徴しています。
弛みや皺というマイナスを、単に「埋めようとしてきたこと」が原因です。
そもそも弛みは「土台のボリューム」が減ることによって生まれます。
人の骨は年をとるごとに痩せるので、年齢とともに顔の骨も痩せていきます。そうすると、それまで骨の上に乗っていた筋肉や脂肪や皮膚は、重力により下へ落ちることになります。これが弛みです。
皮膚は、太陽光を浴びたことによる「光老化」で痩せ、ターンオーバーも乱れ、張りのある状態を保つことができなくなります。
骨が痩せる一方で、顔の筋肉は年々力が強くなるため、顔が動くごとに痩せた皮膚に力が加わり、クシャクシャと皺が入るようになってしまうのです。
また顔の脂肪はというと、何層にもわたって重なり合っており、年を取るにつれてボリュームが減る脂肪、変わらない脂肪、逆に増える脂肪など、部位によってまちまちです。
それぞれの組織が、それぞれの組織ごとに変化することで起こるエイジング。それを単に、ヒアルロン酸の注入などの「足し算」のみで解消しようとしたとしても、ナチュラルからは程遠くなってしまいます。
では、エイジングとはどのように付き合っていけばいいのでしょうか。
アンチエイジングの手段は、大きく4つに分けられます。
◆アンチエイジングの手段
①「フェイスリフト」など、皮膚を切開する手術
②糸リフト(糸を顔の中に通し、中身だけ引き上げる治療)
③「ヒアルロン酸」「ボトックス」など、注射で行う注入治療
④機械で組織に熱を加え、引き締める治療
TwitterやYouTubeなどで多くの医師や病院が情報を発信している今、患者さんの多くは事前によさそうな情報を集め、「XXXをしたい」と治療方法を決めて来院されます。
しかし、医師が詳しく悩みを聞いて提案する治療方法は、患者さんが希望する手段とは異なることが多いです。