東京都心では、マンション価格がバブル超え。「そんな高いマンションを買えるか……」と思わず悪態をついてしまう水準です。いま、会社員が買える街とは。今回、焦点をあてるのは、千葉県「松戸」。
子育てしやすい街1位「松戸」…「住所・東京都」を捨てて選ぶ価値 ※画像はイメージです/PIXTA

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行政からの子育て支援も手厚い「松戸」

総務省『令和2年国勢調査』によると、千葉県松戸市の人口は49万8,232人。5年前調査から3.0%の人口増を記録しました。世帯数は21万5,627世帯で、前回調査から7.2%増。都内近郊でも人口減となる市町村が珍しくないなか、顕著な人口増加を見せています。

 

平均年齢は46.55歳、中央値は47.36歳。全国平均より各々1歳以上若く、ファミリー層から支持されていることがわかります。

 

その支持の理由が、良好な子育て環境。日本経済新聞社と日経BPの情報サイト「日経xwoman」による「共働き子育てしやすい街ランキング」では「千葉県松戸市」を1位に選出しました。これは43項目をもとにランキング化したものです。

 

松戸市では「子育てしやすい街づくり」を最重要施策のひとつに掲げ、「5年連続待機児童ゼロ(国基準)」を実現しているほか、「私立幼稚園の預かり保育料の助成」「子ども家庭総合支援拠点の設置」など、さまざまな子育て支援を展開。コロナ禍においては、「養育費をもらえていないひとり親家庭への支援」や「妊婦へ向けたタクシー料金の助成」など、孤立しがちな子育て世帯を支援。このような取り組みが実を結んだようです。

 

そんな松戸市の中心駅が「松戸」。JR常磐線(各停、快速)と新京成電鉄の接続駅で、3km先の江戸川を渡れば葛飾区「金町」。東京に隣接するという立地から、ベッドタウンとして人気です。

 

駅周辺は商業集積地で、駅ビルには「アトレ松戸」、西口に「ダイエー松戸西口店」「キテミテマツド」、東口には「イトーヨーカドー松戸店」と大型商業施設が点在するほか、「松戸駅周辺商業協同組合」など商店街も充実。繁華街的なごちゃごちゃ感はありますが、駅前で最寄り品から買い回り品まで、たいていのものは揃います。

 

かつて街のシンボルとされていた「伊勢丹松戸店」が閉店した際には、街の衰退が懸念されていました。しかし最近は古民家を利用したショップやアトリエがオープンしたりと、新しい取り組みも。ファミリー層からの支持も変わらないようです。