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「交通利便性」と「生活利便性」を両立する好立地
150万人の人口を抱える、神奈川県川崎市。その中心となるのが「川崎」駅です。JR東海道線、京浜東北線、南武線が乗り入れ、コロナ禍前の2019年の乗車人数は約21万人を誇っています。
「川崎」からは「品川」へ10分、「東京」へ22分、「横浜」へ7分と、乗り換えなしでリーチできます。また乗り換えの必要がありますが「渋谷」へ32分、「新宿」へ40分と、山手線西側へのアクセスもスムーズです。
また駅東側にある「京急川崎」を利用すれば、羽田、成田、両空港にもダイレクトにアクセス可能。高い交通利便性が魅力のエリアです。
駅が誕生したのは1872年。江戸時代、東海道五十三次の2番目の宿が作られ賑わいを見せていましたが、「品川」~「横浜」間の日本初の鉄道の初の中間駅として駅が誕生。また戦後の川崎は、港湾部を中心に日本を支える京浜工業地帯の中心として発展しました。
古くからの繁華街は駅の東側。駅ビルの「アトレ川崎」やヨドバシカメラのほか「カワスイ 川崎水族館」が入る「川崎ルフロン」、東急ハンズなどが入る「川崎DICE」、12スクリーンの映画館やライブホールなどから構成される複合商業施設「ラ チッタデッラ」、地下街の「川崎アゼリア」など、多彩な商業施設が林立しています。
一方で、西口に直結する「ラゾーナ川崎」は日本一の売上を誇るショッピングセンター(成田国際空港を最大とする場合も)。音楽ホール有する「ミューザ川崎」に隣接して、高さ128.25mの高層ビルを有する「KAWASAKI DELTA」がオープン。西口の新たなランドマークとなっています。
「川崎=治安が悪い」のイメージは昔の話!?
さまざまな商業施設が集まり、幅広い層のニーズに応える駅直結の商業施設と、何かと使い勝手のいい街という印象の強い川崎。一方で、工業都市という歴史、そして東口エリアにある競馬場や競輪場が、「ギャンブルの街」「治安が悪い」といったイメージを定着させました。
しかし各警察署から発表されている刑法認知件数を総合すると、住みたい街ランキングで上位常連の吉祥寺を有する武蔵野市よりも、数値は低くなっています。確かにセンセーショナルに報道された凶悪犯罪が発生したことから、「川崎=治安が悪い」というイメージが強いですが、数値的にはそれほどでもない、というのが実情です。
ちなみに川崎市内で刑法認知件数を比較すると、川崎区がほかのエリアの2倍程度に。繁華街特有の傾向がみられます(図表)。
もちろん「治安が悪いはイメージ」とはいえ、特に「川崎」駅東口周辺は繁華街特有の“怖さ”を感じる人はいるでしょう。また風俗街が広がるエリアも。それらを避けたいなら、駅の西側を選ぶのが無難といえそうです。