(※写真はイメージです/PIXTA)

年末年始は、日本人にとって健康度を試されるような過酷な時期です。多忙な師走を駆け抜け、カラダに不調をきたしやすいこのタイミング。「歯の不調」も例外ではありません。今までなんともなかったのになぜ急に痛みがでるのか、そしてその対策について、吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニックの吉田格代表が解説します。

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「治療の先延ばし」が運命の分かれ道

最近では歯科でもCTが普及してきたので、歯の周りの病変は容易に発見できるようになり、しかも患者さんにも見やすく説明できるようになりました。

 

解りやすいCTの動画を用意しましたので、ご覧ください。根っこの先に黒く写っているのが病変で、歯に付着している細菌から毒素が放出され、骨を破壊しオデキができている状態です。

 

毒素が骨を破壊し、オデキができている状態

 

膿が増えても出口がない場合は内圧が高まり、これが痛みになるという理屈です。慢性の状態で発見されればラッキーです。放っておいても決して良くなることはないので「このままではいずれ困ったことになりますよ」と治療を促します。

 

ところが「忙しい」とか「様子をみる」とか言い、治療を先延ばしにしようとする人がいます。もうお気付きでしょう、ここが運命の分かれ道です。

 

抗生物質はあくまでも「一時しのぎ」

 

痛みが出ても抗生物質を飲めばとりあえず腫れは引き、一時はしのげます。ただしこれは急性が慢性に戻っただけで、原因はそのままです。

 

そのため「ちゃんと治療に来てくださいね」と言うのですが、痛みが引けば自己判断で勝手に治ったことにして、来なくなる患者さんも多いのです。

 

その抗生物質ですが、実は血流があるところにしか効きません。だから血流があって腫れている歯肉には抗生物質が届き、腫れは一時的に収まりはします。

 

しかし原因(感染源)は歯に付着していて血流がありませんので、抗生物質は届きません。さらにそんなときにカゼなどのウィルスが入ってくると、全身に非常警報が鳴っているわけですから、免疫は歯の周りの細菌にかまってられなくなります。

 

すると歯の周りの細菌はここぞとばかりに増殖しだします。これが急性で、痛みや腫れが急激に出現する理由です。

 

以上のようなことがまとめて起きやすいのが、年末年始というわけなのです。

病いは一日にしてならず

神様は人を、健康に悪いことを「楽しい」と思うように創ってしまいました。ストレスを飲食で解消する文化が根付いた現代人は、このことを肝に命じなくてはなりません。

 

また日本には健康保険制度がありますので、どうしても「悪くなっても医者が治してくれる」と勘違いしやすくなっています。自分自身のことなのに、どこか他人事なのです。

 

健康保険は戦後間もない頃にできた制度ですから、復興のために「病気の心配などせず真っしぐらに働いてください」という思いで作られたのだと思います。

 

それが日本の経済成長を支えてきたことは間違いないと思いますが、この成功体験が今裏目に出ていないでしょうか。私たちから「自己防衛」という意識を奪ってしまったのではないでしょうか。

 

お金だけでなく、健康もまた重要な資産であるという根本的なことを認識し、健康にも積極的に投資していただきたいと思うのです。

 

病いは一日にしてならず、かかりつけの歯科医院を決めて、早めに未来予測をしてもらうことが、年末年始を安心して過ごす鍵といえるでしょう。

 

 

吉田 格

吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック

代表

 

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本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。