子育てや住宅ローンの返済で資金に余裕がなく、仕事では責任のあるポジションを与えられる40代……資金も時間もないなかで「不動産投資は難しい」と考える人は少なくありません。一方、不動産投資は家族がいる人にとってメリットの多い資産形成方法のひとつだと、リズム株式会社の資産コンサルタント、山崎博久氏はいいます。その理由をみていきましょう。
支出が多く、仕事も忙しい40代…実は「不動産投資」に向いているワケ

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難しいように思えるが…実はメリットの多い不動産投資

40代は、子育てや住宅ローンの返済で資金に余裕がなく「不動産投資は難しい」と考える人もいます。しかし、果たしてそうなのでしょうか。実は不動産投資は資金の負担が少なく、家族がいる人にとってメリットの多い資産形成方法のひとつです。

 

自己資金が最小限でできる

不動産投資は「たくさんの自己資金がある人がやるもの」と考えられがちですが、実際には多くの人が融資を利用して不動産投資を行っています。

 

むしろ自己資金だけで不動産投資をはじめる人のほうが少ないといえるでしょう。もちろん、自己資金が豊富にあれば借入額を抑えられ支払う利息も少なく済むため、投資の収益性を示す利回りは高まります。

 

ただ、家族がいると多くの自己資金を投資に充当することは難しいでしょう。また「家族の理解を得ることが難しい」という人も少なくありません。

 

そうした人におすすめしたいのが最小限の自己資金ではじめられる区分マンション投資です。不動産投資の中でも区分マンションの賃貸運営は、物件価格が比較的抑えめでより少額の自己資金ではじめることができます。

 

区分マンションへの投資は、一攫千金を狙うような資産運用ではありません。自分たちの老後や家族の将来の備えとして行う意味合いの強い資産形成となるため、家族に応援してもらいやすい点が特徴です。

 

中古物件なら返済の負担が少ない

賃貸物件の不動産投資では家賃収入がそのまま融資の返済へ充当されるため、現在の生活を極端に変えることは少ないでしょう。

 

しかし都心の新築マンションのような高額物件では毎月の返済額が多くなるため、家賃収入だけで返済することは難しいケースもあります。そのため、例えば中古のワンルームマンションのように人気のあるエリアでも手ごろな金額から購入でき家賃収入で十分に返済できる物件を選ぶことも大切です。

 

自己資金が少なくて済むとはいっても元本が保証されていない投資のため、収支のバランスを確かめながら投資先を選ぶようにしましょう。

 

賃貸の不動産投資は手がかからない

本業がある人は、使える時間が少なく不動産投資に多くの手間や時間を割くことは難しいでしょう。さらに家族がいる場合、帰宅後や休日に手がかかる投資では、快く応援してもらえない可能性があります。

 

しかし、賃貸の不動産投資は入居者対応や建物の維持管理は管理会社へ委託できるため、限られた余暇は家族とゆっくりと過ごすことが可能です。

 

このように手があまりかからない点が「本業がある」「家族がいる」といった人が資産形成で不動産投資を選ぶ理由のひとつになっているのです。

家族や本業を持つ場合は「建物タイプ」選びも重要

いくら賃貸投資は手間がかからないとはいっても、1棟物件と呼ばれるアパートやマンションを建物ごと購入し運営する不動産投資になると多くの手間や時間が必要となります。

 

1棟物件では、建物の維持管理はすべてオーナーの責任です。そのため「家賃設定はどうするか」「清掃はどこに頼むか」「壊れたところはいつ修理するか」など一つずつ管理会社と相談しながら実行しなければなりません。

 

場合によっては、物件に足を運び自分で手をかけることもあるでしょう。しかし区分マンションは維持管理を管理組合と管理会社が計画に沿って行うようになっているため、部屋の所有者がやらなければならないことは最小限です。

 

家庭や勤務先で中心的な存在として動かなければならない40代の人にとって、負担の少ない区分マンションこそが最善の選択肢といえるでしょう。