(写真はイメージです/PIXTA)

代々受け継がれている田舎の土地。収益性が低いことも多く、いざ相続が発生した時、どうすべきか悩むところです。田舎の土地の相続について、リーガル・フェイスの細井勇樹氏が解説します。

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田舎の土地の相続で、まず注意すべきこと

田舎に不動産を所有する方が亡くなり自分が相続人になった場合、まず最初にしなければならないことは「相続する」か「放棄する」かの選択です。

 

相続放棄する場合

 

相続放棄する場合、その不動産だけを相続放棄することはできません。相続放棄することで、他の預貯金や有価証券など全ての相続財産を放棄することになります。

 

また、相続放棄は故人が亡くなった日から原則として3か月以内に行わなければならないことにも注意が必要です。

 

相続する場合

 

田舎の不動産を相続することにした方は、まず相続登記をしておく必要があります。相続登記をしないまま長期間にわたり放置していると、いざ登記をしようとしたときに他の相続人の協力が得られず、新たな相続が発生してトラブルに発展する恐れもあります。

 

また、法改正により相続登記の義務化に関する法令が2024年までに施行されることとなりました。今後はたとえ田舎の土地であっても相続登記せずに放置していると10万円以下の過料に処されることになります。

 

不動産を相続した場合には速やかに相続登記を済ませましょう。

田舎の土地を相続するメリット・デメリット

続いて田舎の土地を相続することになった場合のメリット・デメリットをご紹介します。

 

メリット

 

1つめのメリットは「取得にかかる税金面のコストが低い」ことです。売買や贈与などで不動産を取得した場合には不動産取得税がかかりますが、相続であれば不動産取得税がかかりません。土地を所有し続ければ、年齢を重ねて地方移住という選択肢を取ることもできます。

 

その他のメリットに、土地を活用して副収入を得られる可能性も出てきます。もちろん、固定資産税など維持費はかかってしまいますが、移住や土地の活用といった考えをお持ちの方は相続するメリットがあるのではないでしょうか。

 

デメリット

 

田舎の不動産を相続した場合でも、所有しているだけで固定資産税がかかり、定期的に手入れをする必要もでてきます。建物が老朽化したり、草木が伸びて近隣住民から苦情があれば、その都度対応していかなければなりません。

 

遠方に住んでいれば大変な労力がかかることになり、業者に頼むにしてもその都度費用もかかります。このような状況が続けば手放すことも考えざるを得ないことになるでしょう。

 

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本記事はリーガル・フェイスの士業コラムを転載したものです。

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