「棒を鼻に突っ込む」あの検査は必要?インフルエンザの「正しい知識」【小児科医が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルスの流行前は、日本国内でも毎年1000万人~2000万人の感染者をだしていたインフルエンザ。これまでの人生、1度は感染した経験があるかと思います。ただ、誰もが知っている症状だからこそ、誤った知識・認識を持った人が少なくありません。そこで今回、小児科医の米田真紀子氏が、インフルエンザに関する「正しい情報」を解説します。

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3割は熱もでない?「インフルエンザ」について

インフルエンザは季節性のウイルス性疾患で、低温で乾燥した環境を好むため、この時期から世界中で毎年のように大流行する病気です。日本でも、コロナ禍前は毎年1000万人から2000万人近くの感染者がでていました。

 

インフルエンザウイルスは基本的には粘膜から侵入し感染を引き起こすウイルスで、感染が成立すると、数日後から高熱や咳、鼻水などの風邪症状がでます。こじれれば肺炎を起こすこともありますし、稀に脳炎・脳症を引き起こすこともあります。

 

感染経路は飛沫感染と言われており、新型コロナウイルス同様、感染者の唾液や鼻水などウイルスを含んだ飛沫を摂取してしまうことによって感染します。

 

インフルエンザといえば、「高熱がでて辛いイメージ」という人も多いと思いますが、実は必ずしもそういうわけではなくて、感染しても3割程度の人は熱もでないとも言われています。

 

ただし、熱がなくても鼻水や咳は多少でることもあり、弱いながらも他人に感染させることもあります。また、なかには無症状でもインフルエンザウイルスを排出し他人に感染させてしまう人もいます。

 

インフルエンザにかかっていることが分かると、幼稚園・保育園や学校は、出席停止(※)の対象となります。前述のとおり、インフルエンザは通常の風邪と比べて飛沫感染での感染力が強く周囲に広がりやすいため、乳幼児や学童のあいだで感染者が一気に増える可能性もあるからです。

 

※出席停止の期間:「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」

 

あまり一気に広がってしまうと、子どもから大人、そして老人も感染し、医療機関の業務を圧迫してしまうため、集団で多数の感染者が分かると、学級閉鎖、ひどい場合には学校閉鎖になることもあります。

 

これは決して、インフルエンザが、「かかると大変な病気だから」というわけではなくて、あくまで感染者を爆発的に増やさないようにするための措置です。

 

このあたりは、現在の新型コロナウイルス対策にも共通するところがあります。

医療法人 啓信会きづ川クリニック 小児科医

日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
1981年生まれ。平成19年滋賀医科大学医学部卒。同年4月より滋賀医科大学付属病院にて初期研修の後、同大学小児科学教室入局。平成23年より済生会滋賀県病院勤務の後、平成27年より京都きづ川病院勤務。
その間、3人の子供に恵まれ、育休・産休を取得しつつ、現在はその経験を生かして、患者とその家族の心に寄り添う診療を心がけている。一般診療から小児救急、新生児領域まで幅広い経験を有する。

著者紹介

連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

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